第2話 ある日の息抜き 後
エスト城塞の城壁にやってきたマリアンは突然の王女来訪にどよめく兵士達に目もくれず空中に巨大な魔方陣を描き始める。
「改造魔法発動、
魔方陣に鮮やかな紋様が足されていく。執事のウィズは遠距離魔法部隊隊長に攻撃魔法ほあの魔方陣を通すように進言する。部隊長は進言を元に命令を飛ばす。
「でもこれだけだとつまらないわね…私も一発派手なのやるか」ボソリと呟くマリアン。もしこの呟きが周りに聞かれたら間違いなく周りは頭を抱える。その類いの呟きだった。
「各人に命令を追加する!攻撃魔法はあの魔方陣を通すように!発射のタイミングと順番はそのままだ!」隊長の声が城壁の響く。兵士達はこれから始まる戦いに緊張を漲らせる。
「魔方陣、固定。展開時間15分」マリアンは魔方陣の作成を終え、次の魔法を展開し始める。
「飛翔型が厄介そうね。となると…うんこれね。火炎魔法発動、
「発射」「遠距離魔法、打て!」マリアンの魔法が一瞬早く、発射される。兵士の魔法も次々の放たれる。魔法陣を通った魔法はより大きく、速く魔獣の群れへ飛ぶ。マリアンの火炎魔法がぶつかる少し前に中身を散らしながらその炎をぶちまける。遠目で見るとまるで炎のカーテンができたように見えるだろう。兵士達の魔法も届いてはいるが魔獣の大半はマリアンの魔法により燃え、落ちてゆく。
「うん、こんなものね。」スッキリとした顔で目の前の光景を眺めるマリアン
「兵士の攻撃がほぼ無意味と化しましたね。」ウィズは呆れ顔で帰宅の準備に取り掛かる。息抜きは終わった。後処理は現地の責任者がどうとでもするだろう、というのがマリアンの息抜きのいつもの流れである。
「ウィズ、明日の予定は?」王城の私室に戻ったマリアンは室内用のドレスに着替えるとウィズに尋ねる
「明日は午前中に観劇が、午後から貴族令嬢の方々と歓談会の予定です。劇の内容を踏まえて楽しくご歓談に興じるようお願いしますよ。」ウィズは劇の内容を理解し覚えるよう釘を刺す。
「歓談なのだから当然でしょう。…面倒だから歓談会はキャンセルできないかしら」後半の心の声が少しばかり漏れる。
「なりません。ついでにいえば息抜きはできないと思ってください。」有無を言わせぬとばかりにウィズは力を込めて言った。
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