第4話 未来からの訪問者

美咲は、帰り道の夕暮れに悠也と並んで歩いていた。

まだ互いにぎこちないけれど、その沈黙さえ心地よく感じられる――そんな瞬間。


突然、目の前に飛び込んできた影があった。

「待てっ!お前が美咲を守るっていうのか!?」

勢いよく現れたのは、額に汗を光らせた青年。名前は誠。未来からやってきたというその男は、まるで戦士のような真剣な目で美咲を見つめた。


「俺が美咲を守る!絶対にだ!」

あまりの熱血ぶりに、美咲は思わず後ずさる。

悠也はため息をつき、「…暑苦しいな」と小声でつぶやいた。


そんな空気を和ませるように、肩に乗っていた小さな眠兎・ミントがひょいと前に出る。

「わぁ〜、熱血すぎて火がついちゃいそうだね。誠くん、もう少しクールにいこうよ〜」

その声に、緊張していた美咲は思わず笑ってしまった。


悠也と誠、二人の視線が交錯する。

「美咲を守るのは俺だ」

「いや、俺だ!」

――そんな二人の間に挟まれ、美咲の胸はどんどん騒がしくなっていった。

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