相談屋。〜気軽にご相談ください〜

@jpwjgjmjajhjagmjgpwm

相談屋があるらしい

人は誰しもいくつかの悩みを持っている。特に思春期となれば尚更だろう。成績のことや友達、恋人、好きな人などの学校でのこと、親への反発やすれ違い、不和、兄弟仲などの家庭環境のこと。例を挙げればきりが無いだろう。だが皆それを人に話すことなくすごすことがある。そうなるせいで最近では様々な社会問題があると言っても過言ではない気がする。そんな人には言うことのないがなんとかしたい、話したいを叶えるのが『相談屋』なのである。



俺には俺の顔があるのだろうか。もちろん物理的な意味でなく、本当の自分がいるのだろうか、ということだ。何でこんなことを言い出すのかと気になる人もいるだろうが、大きな理由なんてない。思春期の男の子からすればよくある悩みだろう。

「おはよう!」

考えごとをしていたとき後ろからそんな声が聞こえてきた。

「おはよう」

俺も素っ気ないが挨拶は返した。

「何か考えごとでもしてたの?もしかして恋の悩みか?なんてね!君に限ってないかな」

そんな明るく声をしていたかけてくるのは同じクラスで隣の席の人でもある佐々木愛衣(ささきめい)だ。無口な俺に話しかけてくれる唯一の女子でもたる。

「まあ大したことじゃないよ。今日の数学の小テストやばいなーくらい」

「え!?今日小テストだっけ!?やばいかも、ちょっと早く行って勉強してくる!先行ってるね!」

嵐のように去った愛衣を見ながら学校へ向った。途中でいつもは見ないチラシを見た。新しく張り出されたのだろうか。

『相談屋始めました。気軽にどうぞ』

いかにも怪しいチラシだった。何でも屋とか探偵事務所でもなく相談屋。何か変な宗教やら壺やら売りつけられないだろうか。少し気になったが登校中だったため深くは見なかった。だがその相談屋とやらはずっと頭に残った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る