神狐は何をもって天災であるのか

狐水

戦場の狐


………ドガァァァァァァァァンンッッ!


雷がクレーターが幾つもできている

そこはかつて、平野であった場所…

今では荒地とかし…

そこには大量に積み重なって、地面を埋め尽くすのは人間の死体があった

そしてその頂点に佇み

今もなお

雷を落とし

焔を放ち

咆哮をあげるのは…

「…ひっ………こ…これが…神狐…

…ば…ば………化物じゃないか!」

星から産まれし

神の如き力を持ち

金色の毛を輝かせながら毛の一部に銀の毛が見られ、

金剛色の美しい瞳を持ち

神の如く美しい存在…

その名は【神狐】

つまりは私のこと…

(それにしても、まだ生き残りがいたんだね。手を抜き過ぎたね。

この程度で済ますなんてね)

「…消えよ」

そう言い放ち私は体の横の空間から…

狐の形をした雷

【狐雷】を生み出しそのまま放った

【狐雷】はそのまま、

怯え竦む、敵の人間の頭部を喰らい貫いた

狐雷に喰らい貫かれた人間は、首から血潮を撒き散らしながら地面に倒れた。

(……毎回毎回化物って言ってくるからこっちも慣れてるから

…今更その程度何とも思わないのに…)

……そう思いながら、

私は付近に敵がいないか、探してみていないことを確認し、

私は、踵を返し、その場から去った。

しばらく歩き、森に入り…

…森の中に隠された巣に帰って来ると

「あ!神凪帰ってきたの?おかえり〜っ!」


ぎゅーっ!


「ミルフェリア…

いきなり抱きついてこないで」

いきなり抱きつかれ、苦言を呈すると、白色の髪の少女。

ミルフェリアは…

「えー?

だって、神凪が疲れてるだろうから

ぎゅーっとして癒やしてあげるの」

そう言われ、私はいつものように呆れていました。

(……はぁ…抱きついてくるのはいいけど…)


モフモフモフ…


「…ねぇ。

さらっと私をモフらないでくれる?」

(こうやって私をモフってこなければ許すのに…)

私に抱きついたまま

私の毛を手で撫で回していました

そう苦言を呈ししても…

「あ〜…神凪の…モフモフの毛がたまらないねぇ…」

(…セクハラそろそろやめてほしいけど…

どうしようかしら)

…セクハラをつづけてきました。

「……はぁ。」

くいっ

私は、首を動かし、重力操作を行って、ミルフェリアを降ろした。

「あ〜!

まだモフり足りないのに〜っ!」

(……反省してないわね)「…というか、あなたそれが本音でしょ?」

そう問うと、ミルフェリアは

「え?なんのことやら〜」

…なんかイラッと来たのでお仕置きをすることにしました。

「…ミルフェリア、いいものあげる」

「なーにー?」

……(⌒▽⌒)

「口開けて〜?」

「あーん」

(狙いを定めて…)


むぎゅっ


神狐たる私の手でミルフェリアの口にアレを突っ込んだことで、可愛らしい音をたて…

「んっ?!んんんんんんんん!??!」

私が手を離さないため、ミルフェリアが喋れないでいて、必死に私に何かを伝えようとしている

「…ミルフェリア。さっき口に入れたのはね。

パストフィアの果実……世界で7番目にすっぱい食べ物だよ。」

「んんんん!?!!?」

そう…ミルフェリアの口に私が押し込んだのは、

パストフィアの果実…。

特定の森でのみ存在する貴重な…すごくすっぱい果実…。

世界で7番目にすっぱいとも言われる罰ゲームにすら

使うのを躊躇されるらしい果実

(それにしてもミルフェリア…警戒心なさすぎね。

まぁそれはそれとして、反応が面白いし、

しばらく見ていようかしら)

そう思いながら、

ミルフェリアの口にぷにっとした肉球の手を押しつけていました。

「んーっ!んー!」

「ミルフェリア、そろそろキツイのかしら?」

そう問いかけるとミルフェリアは、

「んっ!ん!んー!」

と。

きっと、

「そう!だから手を!離してー!」

っていってるのが予想できました。

でも…

(面白いししばらく眺めていましょう。ふふっ……♪)

すると…


むぎゅっ。


「……え?」

なぜかミルフェリアの手によって

私のお腹…

えぇ ぷ に っ と し た お 腹 が掴まれていました

「……(⌒▽⌒)。

……なぁにをしているのかな?

ミルフェリア?」

でも、私のお腹をぷにぷにするのをやめないミルフェリア…

お仕置きが足りないみたいね?

「……【紫電】」

紫色の雷のすごく小さいものを出して、ミルフェリアの頭に放ってみたら…

「あばばばばばばばばばば!!」

極小サイズの威力控えめ【紫電】が、ミルフェリアに帯電して、

すごく震えてて面白いわねぇ?

「ミルフェリア、このくらいで許してあげるけど…

次やったらマジでシメるから」

「あばっ!あばばばばば!」

…言ってることとしては…

(わかっ!わかったからやめっ!)

って感じかな…?

「……そろそろやめてあげましょう」

「あばばばば」

解除…

「ぷは…っ……し…死ぬかと思った…」

「…ちゃんと手加減してるわよ」

……失敬ね…

「てかあの果実?何処で手に入れたの…?」

あぁ、そういえばミルフェリアは知らないのね

「この果実、この森にもあるのよ」

「エッ」

……そこまで驚くことかしら

「……つまり…いつでもあの果実を私に食べさせることができるってこと…?」

……そういうことを考えてたのね。

「大丈夫よ。よっぽどじゃなかったらあの果実は食べさせないから」

「よかった〜……」

……すごいホッとしてるけど…

つまりミルフェリアがよっぽどの事をしたら食べさせるってことなのだけれど…

まぁ大丈夫よね。

「あ、そういえば神凪、ご飯用意してるから食べよ〜」

そうだったのね

「そうね。ご飯にしましょうか」

「うん!今日もお疲れ様。神凪」


ギュッ…


急に抱きついて…

どうしたのかしら

「も〜?どうかしたの?」

「……今日も戦ったんでしょ?疲れてるかな〜って」

「……ありがとう。ミルフェリア」

……本当にありがとう。

ミルフェリア…

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