第8話

服飾系総合テナントビル内の無料休憩スペースにたどり着くと、河香葉と瑞川はほっと息をついた。中学生までが利用できるこのスペースには、自由に飲めるお茶の自動販売機や、好きに食べられるスナック菓子が並んでいる。二人は小さな紙コップにお茶を注ぎ、ひと口ずつすすりながら、疲れを癒す。


「ふぅ、疲れたナ」と河香葉が笑うと、瑞川も「もう、二人で走り回るのって疲れるけど楽しいよね」と答える。小さなテーブルに帽子やハンカチを置き、二人は試着で手に入れたアイテムをどう組み合わせるか相談し始める。


「この帽子に、このハンカチを結んだらどうかな?」

「うーん、それもいいけど、こっちの色の方が映えるかも」


しょうもないことかもしれないけれど、二人にとっては真剣な遊びであり、自由な創作の時間だ。お菓子をぽりぽりかじりながら、次にどのエリアに行こうか、どんな写真を撮ろうかと相談する。外のざわめきや人の目なんて関係ない、ここは二人だけの世界。


休憩を取りながら、お茶を飲み、お菓子を食べ、アイテムを試した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る