第7話

二人は試着室で、あれこれ洋服を着替えながら遊んでいた。帽子をかぶったり、ジャケットを羽織ったり、メイド服の前でポーズを取ったり、顔を見合わせては笑い合う。試着室の中は狭くても、二人だけの秘密の空間で、自由に遊べる場所だった。


「せーの!」と声を合わせて、二人は突然叫んだ。


「瑞川のバカー!」

「河香葉のバカー!」


二人とも泣き笑いで、カーテンを勢いよく開ける。周りのお客さんたちは驚き、ざわつく。「何あれ……?」という視線が二人に向く中、河香葉と瑞川はわーっと走り出した。涙をぬぐいながら、笑いながら、店の外へ駆け出す。


エスカレーターの間を駆け上がり、通路を走り回る二人。中学生にとってお金がないのは当たり前で、だからこそこうした小さな冒険やふざけた遊びに全力を注ぐ。突拍子もないことではないけれど、周りから見たらちょっと変わった光景かもしれない。


それでも二人にとっては、それが精一杯の楽しみで、自由で無邪気な時間だった。笑いと涙が入り混じった中、ただ純粋にお互いと遊ぶことを楽しんでいる。周囲の視線なんて気にせず、二人は中学生らしい無邪気さで、駆け回った。

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