第6話 襲撃戦1


6話 襲撃戦1


「襲撃ー! 襲撃ー!」

王都の鐘が鳴り響き、市民たちは慌てて家に戻り、警戒態勢を整える。

かつて賑やかだった市場も、瞬く間に静寂に包まれた。


ギルド本部からの号令が響く。

「Aランク以上の冒険者は北門へ集まれ!」


門前にはすでに、Aランク以上の冒険者たちが整列している。

その中には、バラス王国全ギルド支部長の面々も。


「皆さん、現在この都市は魔王軍の襲撃に遭っています。

総勢5,000の兵と、四天王と思われる軍隊が北門に迫っています!」


天承派Sランク・ネシスは杖を構え、冷たい視線で群がるスケルトン兵を見据えた。

「所詮は烏合の衆です。すぐに撃破しますよ」


暴破派Sランク・ガラーンは大剣を肩に担ぎ、豪快に笑った。

「よし、準備はできている! 四天王を倒すぞ!」



そして、超天派Sランク・エンバースがアルトを肩に手を添え、北門に現れた。

「皆、今日は英雄アルトもいる。勝ちは確定しているのだよ!」


アルトは目を見開き、口ごもる。

「え、えっ、あ、あの……が、頑張ります…」

(え???どうしよう、詰んだ…)

心の中は完全にパニックだ。


門が開き、戦場が広がる。

北門の外には、黒煙を纏ったスケルトン兵の大群、紫の魂をまとったファントム、そして"四天王グランドス"が待ち構えていた。


まず動いたのは、暴破派ガラーンだ。

「石神降臨破壊術――発動!」

両腕を天に掲げると、巨大な岩の化身が上空から降り注ぎ、スケルトン兵を一掃する。

その衝撃で周囲の地面は裂け、敵の軍勢は混乱に陥った。


天承派ネシスは杖を円に振り、光の魔法陣を描く。

「天の加護!」

光の剣が次々と出現し、薙ぎ払うようにスケルトン兵を消し去る。

「やはり魔力の力は侮れませんね」と呟き、敵を着実に減らしていく。


威国派ミリアは腰の小瓶を取り出す。

「魅了の薔薇毒、発動」

薔薇の香りとともに、敵は一瞬動きを止め、混乱のうちに互いを攻撃し始める。

「これで少しは楽になるかしら」と余裕の笑み。


神眼派カリンは床に魔法陣を描き、符を天空に掲げる。

「弱点を逃さないわ」

魔法陣から無数の光線が放たれ、敵の足元を焼き尽くす。

倒れた敵の魂が漂い、次の兵士を増やすのを防ぐ。


魔英派クラーは天に羽を広げ、空中から敵を制圧する。

「天より降臨!」

無数の魔法弾が地面に向かって放たれ、群れを薙ぎ倒していく。


そして、エンバースが剣を握り直し、刀身を巨大化させる。そして足を全力で蹴り、飛んでゆく。

「アルト君、恐れるな!」

豪快に薙ぎ払い、ファントムやスケルトン兵を次々と切り裂く。

その剣撃は風圧で周囲を吹き飛ばし、後方にいたアルトの心臓も一瞬止まった。


アルトは目を丸くしながら立ち尽くす。

(ちょ、ちょっと待て……Sランク、強すぎじゃないか……俺、何もできない…)

それでも群衆の期待の視線はアルトに注がれる。


スケルトン兵はどれだけ倒しても、四天王グランドスの「死者の軍旗」によって次々と蘇る。

ファントムは魂を吸収して強化され、攻撃の手を緩めない。

戦場はまさに絶え間ない戦闘の連鎖。


しかし、Sランクたちの連携により、次々と敵が削られていく。



しかし戦場はまだ始まったばかり。

四天王グランドスは、後方で紫の魂を煮えくり返る復讐心とともに迎え撃つ

――戦いはまだ、序章に過ぎない。


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