タダノウワサバナシ

@gum59_

始めます。

今思うとこれ始まりにすぎなかったのだろう、と思う。

──────────────────────────────────────

ある日の朝…



「あ、コウおはよう

てかさぁお前またちこくかよー、しかも寝坊だろ?」


そーなんだよ!どうしてもゲームがやめらんなくてさ、今度こそは寝ようと意気込んでも、漫画読んじゃったりするせいで遅刻して学年主任のヤツに目ぇつけられたよ、今日は厄日だ…

表情をコロコロと変えながら、コウは言った。

コウは同じクラスで中学時代からの親友だ、同じ高校に入学してからというものコウは遅刻してばかり。心の中で、何してんだよコイツなどと考えていると


なあなあ、そういえば昨日…めっっちゃ面白れー話きいたんだぁ

「は?」

思わず呆れて声が出た。今日も遅刻して、遅刻常習犯で慌てるべきところなのに、何を言ってるんだ?という目で気づかないうちにコウを見ていたらしい。


そんな目で見るなって、けどほんっとうに面白かったんだって!だからさ、なあ今日放課後あいてるだろ?せっかくなら、この雰囲気ありげな教室ではなそうぜ。逃げるなよ~

はぁ…何がそんなに面白かったんだか、正直今日は早く帰りたい気分だったが、コウは言い始めるとうるさい、適当に返事をした。予鈴が鳴りそうだったので早く席につくようにはやし立てた。


─キーンコーンカーンコーン─


しばらくして授業が始まった。学年主任が担当である授業の古典に、論理表現の優しい先生が代わりにやってきた。


今日は学年主任休みらしいよ


だから今自習なのか…最近休んでること多くない?それに、前変なところで見たような気がしたんだけど、うーんどこだったっけ思い出せない


ぜったいそれは気のせいだってそんなわけないじゃんか、あと変なとこってどこよw


女子たちがコソコソ喋っている。

あれ?コウは今日学年主任に目をつけられたんじゃなかったのか?聞き間違いか、今日のことじゃないのだろうか?不思議なこともあるものだ。

俺はあまり気にも留めず自習課題に取り組んだ。


──────────────────────────────────────


時間があっという間に過ぎ、気が付けば放課後だった。


お!ちゃんと待ってるじゃん

「当たり前じゃん、そうじゃないとコウ明日にでも文句言ってくるだろ。」

まあまあ、そんなことはさておき…例の話気になってたんだろ~

 図星なのが少しイラっとした。


じゃあ、楽しみに今日一日待っててくれたみたいだし話を始めようかな。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

5週ごと 土曜日 00:00 予定は変更される可能性があります

タダノウワサバナシ @gum59_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画