第2話 幼稚園

幼稚園の頃の記憶はほとんどない。

覚えているのは園庭にあった鳥小屋。

友達とのお姫様ごっこ、

お母さんが迎えに来なくて泣いたこと

それぐらいだ。

だけど、その頃の夏休みは1つ心に残っているのがある。


祖父母の実家は共に山梨県。しかも同じ地域、田舎で、小川があって美しく静かなところ。


そこでよく再従兄妹に会っていた。

再従兄妹は私より3つか4つ年が離れていた

私にとっては友達で、よく一緒に山を登っていた。蝉がたくさん鳴いていた。虫もたくさんいた。私は怖かった、それを再従兄妹は楽しそうに虫をつかんでみていた。

でも、いつも置いて先にみんなのところに戻っていくものだからいつも私は泣いていた。

その度に彼のお母さんは叱っていたけど、やはり毎回置いていかれた。

そのお母さんに私はワンピースをもらったことがある。3色のフリルがあり、それは私の中で一番のお気に入りの服となり着れる時はいつも着ていた。

とても明るい人だった。


毎年会いに行っていたが私が小学生になる頃には、ずっとゲームをしているようになり、話すことも、遊ぶこともなくなっていた。いつしか会うこともなくなり、もう何年も会っていない。


あの山を一緒に登った記憶は忘れない。



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