『詞(3)』その2

■女性側の詞


八千代(やちよ)の秋津国(あきつくに)

 武神の我が夫

霆(いかづち)は大地に轟き、

唐辰(とうたつ)の音調により

 神界(しんかい)ノ樹々(じゅじゅ)は覚醒(めざ)める。

――神(しん)獅子(しし)である、愛しい我が夫

君の天詞(てんし)ここに在り、

 刻々と恵みの雨を降らせ。

弓ノ音(ね)は、昊(そら)を崩し

月より、悪鬼どもに神(かみ)ノ槍を落とす。

君に守護あること、祈り。

我の祝い詞(うた)、君に捧ぐ。



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