第20話 続く襲撃
「フハハッ!漁夫の利さ!」
飛散する吸血鬼の血。
嫌な予感がする。
タタッ
俺は余分に避ける。
カチカチカチカチッ
その血は少し広がり氷と化した。
「へぇ……面白い技だ」
「ハハッ!」
吸血鬼は腕を切り裂き、血を撒く。
「チッ」
撒かれた血は時間差で凍り、氷の連なりとなる。
避けた所を接近。
血で濡れた手が俺の顔を襲う。
「いいねぇ!」
バシュバシュ!
敵の腕を高速で切り刻む。
出現する血。
「罠か」
途端に血は吹き飛び服に付着する。
カチッ
足に付着した氷は地面と付着し動けない。
迫る攻撃。
人形はこの状態じゃ使えない。
「チッ!」
その瞬間、背後にマテルが現れる。
ズザザザザザッ!
出現した氷の盾までも貫通して敵へ攻撃を加える。
「!」
不味いと思ったのか、敵は引き下がった。
ジュワァ
熱湯がかけられる。
「これは?」
「超加速で発生した熱で水をの温度を急激に高めたんです」
「その水は?」
「勿論僕から出たみ……ゴホンッ技によるものです」
そうか……
ちょっと怪しい表現があったが、
「助かった。ありがとな」
「いえいえ」
再び構える。
「ぬぅ……ッ」
敵は同じ様に両腕を切り裂き、またもや血を散布。
またもや俺を狙って来る。
そうして血で濡れた手で同じ様に攻撃してきた。
ズバッ!
腕を切るとまた血が降る。
「ハハハ!」
「……同じ手に喰らうと思ったか?」
すぐさま血界を張る事で血を防ぐ。
ピッ!
逆に俺の血を振り撒き拘束を掛けた。
迫る槍。
迫る剣。
仕留めた。
「氷の世界ッ!」
瞬間、敵の体が破裂。
展開した血界もことごとく破壊されて血が大量に付着。
「凍れ」
ガチッ
そして辺り一面が氷で包まれた。
「終わりだ」
凍った俺を武器で狙う吸血鬼。
迫る武器。
「ッ!?」
そこに又、槍が現れる。
「同じ手に引っ掛かるかァ!」
敵は槍を防ぎニヤリと笑った。
「え?」
だが、左にも同様に血の槍を創造させた。
ザクッ
体を貫きそのまま地面へと刺さり硬直状況になる。
「氷のせ……」
血液加速
俺も同様、血液加速による熱で氷を溶かし接近。
バキッメキッ
手に力を入れた。
空間斬
ズバッ
「あがッ……」
ズバズバズバズバズバズバッ!
核を突かれて絶命した。
「よし、よくやった」
「はい!」
「食ってくれ。今回の功績者はお前だ」
また吸血鬼に吸い付く。
今回ばかしは、技を吸収した後に俺も吸収した。
体力を回復させる為だ。
「関節キッス……」
などと何かほざいていたが無視する事にしよう。
そう。相手は男だ。
「よし……そろそろ襲撃は終わりか」
瞬間、ある宿に大きな花が咲いた。
真っ赤に染まった花。
技だ。
「行こう」
「先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩カッコいい美しい素晴らしい……」
???????
「すみません。心の声と発言する言葉が逆転していました。行きましょう」
「……」
俺はソーシャルディスタンスを保って共に戦場へ向かった。
---
時は少し戻る。
リイは夜の街を捜索していた。
「ッ!」
男爵の姿が見え、怯む。
しかし、銃口はしっかりと敵に向ける。
パッ
目の前から消える敵。
カキンッ!
掌を切り短剣を創造。
敵の攻撃を防ぐ。
この旅館に来る前、特訓を付けてもらった。
キンキンッ!
まだ一本しか創造できないけど……
カキンッ!
敵の攻撃を弾く。
ズドンッ!
戦えるッ!
「くっ」
頭に一発を送り込んだが、完全に破壊できていない。
すぐに再生してしまう。
「グヘヘッ」
改めてビユマという男の強さに驚愕する。
頭の破壊なしに、そのまま核を狙い討伐できるあの威力。
これまでどれほどの量の吸血鬼を狩り、喰らって来たのだろう。
「……」
落ち着け。
私は私。卑下する必要はない。
それよりもこの戦闘に集中すべきだ。
「グアアアアアッ!」
吸血鬼は加速。
足を踏み込み強打を打つ。
「ッ!」
剣で衝撃を受け流し避ける。
カチャッ
そして銃口を頭に突きつけた。
「ゼロ距離ならどうだ!」
ズドンッ!
銃は脳を貫通する。
防御力の低下。これで核を打ち抜ける。
「うおりゃああああッ!」
ズドンッ
核を破壊されて絶命する吸血鬼。
すぐさま食いつく。
「ぷハァッ!」
体力は回復し、自身の身体能力も上がったと実感する。
「あっ!!」
そこでようやく技が増えている事に気づく。
血撃
1%の確率で銃の攻撃力を10倍に高める。
「おぉ!」
確率は低いかも知れないが10倍というのは大きい。
……また来た。
今度は子爵級。ここは本当に吸血鬼の棲家である様だ。
「行けるかな?」
汗水を垂らしながら銃を握り締める。
照準をずらすな。勝負は一瞬。
……駄目だ。
手が震えて照準がズレる。
「よっしゃ!一体目発見や!」
そこに乱入する斧使いの男。
「デストロイヤーッ!」
ドゴオオオオッ!
砂嵐が起きる。
腕で衝撃を防ぐ。
「まだ生き残っとんのか」
「グアアッ!」
真っ直ぐと男も顔面を狙う吸血鬼。
……ここで怖気ついたらダメだ。
カチャッ
「不味いわッ!」
顔面に腕が衝突するその瞬間。
ズドンッ!
「うおッ!」
男の目の前を通り銃弾は腕を狙撃する。
ピッ
攻撃は逸れて、掠り傷となる。
ズガッ!グシャッ!
核が破壊されて絶命した。
「すまんな。助けられたわ」
「いえいえ」
「にしても狙撃の才能があるのか?凄いな」
自分でも驚く。
あの瞬間、男の脳を撃ち抜いてしまう可能性は十分にあった。
そんな可能性を考慮していたのにも関わらず一寸の迷いなく発砲したのだ。
まるで自身の目が……
「どうしたボッとして。まだまだ来るで」
「すみません!」
不思議に思いつつも手を動かし続けた。
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