第11話 高校の修学旅行

高校2年生の初夏。

今から25年前の韓国へ行った。

今の私は、韓国といえば、IU。

IUが大好きです。

しかし25年前IUはまだ小学生くらいだったはずだ。

なので、当時韓国と言えば、キムチ。

韓国ドラマは見ていなかったので、ヨン様くらいしか韓国の人を知らなかった。

ヨン様がわかる人、同年代または先輩でしょうか?

IUもドラマで共演していましたね。

最近は韓国ドラマ色々観ていて、ドラマからIUを知って彼女の歌声、音が大好きになった。


しかし、当時はウォンより円の方が高い時代で、韓国のインフラは今程良くなかった。

そして、韓国の女性は基本髪が長かった。

角刈りがちょっと伸びて来た。

みたいな髪型で、セーラー服を着て歩いていたら、嘲笑の的になった。

という思い出がある。


ガイドのお姉さんに迷彩柄の帽子が似合うと言われて複雑な気持ちになった。今思い出してもどういう意味なのか、と複雑な気持ちだ。


そもそも、韓国でセーラー服は珍しいらしく、

セーラー服の団体が、歩いていると、親日的な若い人達が何処からかわさわさ集まってあっという間に何故か写真撮影という現象が、各観光地で必ず起こった。

きっと今はそうはならないし、日本でもセーラー服は貴重になってきている。

私は高校の制服が大好きだ。

今でも世界一の制服だと思っている。

母校を愛し過ぎているため、未だにもう一度通いたいと思っている。

しかし、さすがに年齢的にセーラー服は着れない。

だけども、標準服といった男女兼用に変わってほしく無い。変わってしまったら、マジで泣く。


そうそう、問題は修学旅行。

私は団体行動が本当に難しい。音楽科美術科合わせてたった80人弱の修学旅行だったのだが、私には多過ぎる団体行動だった。

それだけでも疲れた。


そして、行き先は韓国。

私はなんとなくベジタリアンなため、肉魚貝類が食べられない。が卵乳製品は大丈夫。

食べると吐くか、下すか。どちらにしろトイレに篭る事になる。元々消化器官が弱いらしい。

なのに、韓国は肉食文化。どこへ行っても肉メイン。野菜メインは石焼きビビンバくらいだったかと記憶している。なので、米とキムチとたまに出会える韓国海苔しか食べられなかった。

おかげで、韓国海苔は大好きになった。


何より、食文化からくるらしい、国の匂いがきつかった。特に乗り物。全体を通してバス移動だったのだが。このバスが、独特な韓国の匂いでひたすら酔った。

あの修学旅行の感想文のクラスメイト全員分を、今なぜか私が持っている。

断捨離している時に出て来て、読み返したら、大体みんな毎日肉と匂いとキムチが辛かったの話が多くて笑った。


二十代後半くらいにトランジットでソウル空港に立ち寄ったらめちゃくちゃ綺麗になっていて驚いた。あの独特の匂いもない。

美しい韓国のCAさん達は背が高くて、巨人の様。。。いや、私がホビットか?と思う様な発展を遂げていて、びっくりした。

たった10年。

されど10年。時代が変わる。


最近、高校の修学旅行が韓国だったと話すと、

良いなー!と言われる。

わかる。今の韓国なら確かに良かったかもしれない。ただ、私が行ったのは20年以上前の韓国。

地方の観光地では蛇口を捻ると濁った水が出てくる時代。

そして、日本人への悪印象の更に強い時代。

飲食店の店員の方々の白い目は忘れられない。

東南アジア、黄色人種、近い様で全く違う、世界を初めて肌で感じた。


今思うと、自分の生きている世界、が広がった、初めての経験だったと思う。





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