山のある町
岸燈加
山のある町
平日と引き合う磁石が鳩尾にあって最近よく悪さする
花の名で呼ばずに花に名をつける 窮屈だった街が微かに
尊敬の色付きのレンズは高いけれど細部までよく見える
タップするとき特別な止まり木を見せてもらったような気がした
喋らずに伝わることの限界を伝える川と喉の冷たさ
恋人の心深くの歯車の一つひとつの意味を尋ねて
壁際にもたれるように山のある町に住もういつか苦しくなったら
退屈で本を鳥へと変えながらこれから先にも何かある気が
エスカレーターに乗る 前にいる人のリュックの英字が意味分からない
ひさびさの出席 胸に透明な小さな花束を準備して
山のある町 岸燈加 @toka_kishi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
参加中のコンテスト・自主企画
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます