第16話:「登校中のカナタとミュン…と+α」

 カナタ「最近、怪人も来ないし……なんだか、のどかで平和だなぁ」


 ミュン「ま、ここ最近の展開が濃すぎたミュンからな。むしろ助かるミュン……胃的に」


(ドォォン!!)


 突風と共に空から降下してくるヘリ――そこから、舞い降りるひとりの金髪少女。


 ???「待ちなさい、カナタさん!!」


 カナタ「へっ!? え、えっ!? 空から女の子が降ってきた……!?」


 ???「私の名は――アンジェリーナ=フォン=ローゼンクロイツ!」


(背景にバラ。どこからともなく鳩と金のエフェクト)


 アンジェ「欧州連合魔法少女機構より派遣された、選ばれしエリート魔法少女ですわ!」


 ミュン「名前長ッ!!あと背景演出、どこ製ミュン!?予算オーバーだミュン!!」



【いきなり勝負宣言】



 アンジェ「あなたが日本で注目されていると聞いて!


 魔法少女としての実力、ぜひこの私と勝負していただきたく参りましたの!!」


 カナタ「えっ!? え、えええ!? なんで!? いきなり戦う流れ!?」


 ミュン「これは完全に異文化コミュニケーション失敗ミュン……説明と挨拶どこいったミュン」


 カナタ「戦う理由、ゼロだよ!?」


 ミュン「ていうか、名前長すぎミュン……今後の脚本が地獄ミュン……


 略して“アンジェ”でいくミュンな」


 アンジェ「人の名前、勝手に略さないでくださる!? 


 でもまぁ……アンジェなら可愛いので許しますわ!!」


【カナタの秘密に反応】


 アンジェ「それでは早速、変身してくださ――」


(変身モードの演出にて、過去の“少年時代”の記録にアクセス)



 アンジェ「……!? 性転換!? 元・男の子!? 


 な、なにそれ!!なにその設定!?聞いてないんですけど!!?」


 カナタ「う、うぅ…やっぱり、引かれるよね……」


 アンジェ「いいえ! むしろ――」


 アンジェ(感動顔)「なんてドラマティックッ!!


 まさに現代の神話!!国際魔法少女機構でも前例なし!!


 尊い……尊すぎますわ……ッ!」


 ミュン「どっち方向にぶっ飛んでるミュン!?


 すでにカナタの乙女道は異世界転生レベルミュン!」


【次なる勝負は……!?】


 アンジェ「ふふふ、あなたのような存在……放っておけませんわ!


 次は“乙女力”で勝負ですわよ、カナタさん!」


 カナタ「乙女力ってなに!? 測定可能なの!? 何か単位あるの!?」


 ミュン「“ドキュン”とか“キュン値”とか言い出しそうで怖いミュン……!


 ていうか、今後ますますカオスな展開しかしないミュン……!」

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