第9話 結婚と同盟

鳴子を外して、2騎が前へ進んだ、足元のマキビシもどきは、多分見えてはない。

刺さったかは、わからなったけど、抜けにくい構造だし、板もついてるから、馬は変な歩き方。

コレは多分、ゆっくりしか進めず、途中で戻るか、人間を放り落とすかするなって見てたら、案の定馬は下がり出し、後ろの馬とぶつかって、混乱してる。


たかが、木の釘、無いより良かったは、成果がわかって良かった。

子供たちのおかげ。テキトーな向きになるように、わざとお願いした甲斐はあった。

前例が下がり、後列が前に来た、1頭はやっぱり踏んだ。馬の歩幅ぐらいに置けば、いきなり突進は防げそう。


1頭がそろそろと、登ってくる。まだ様子見だから、続きは来ない。

しばらく道なりに行くと、止まって、落ちた。馬ごとズボッと。

佳代らは笑いを噛み殺した。


馬がハマるサイズは、どのぐらいか?で、警護隊と揉めたことが思い出された。まさかの落とし穴にハマるとは。

笑う光景だった。

人が降りて、周りから4、5人が馬を引き上げようとするけど、暴れるから、上がらない。 

必死で、上げるのに、2、30分。

彼らは、馬を連れて降りていく。

指揮官らしい人と話をしている。

10分ほどで、彼らはトボトボと帰って行った。


歓声を上げたかったが、我慢した。木の上の耳張りも、そのまま、Uターンしないか、しっかりと見ている。

遥かに遠ざかってから、小さくハイタッチした。


戦わすして、勝てた。

気分は良かった。

馬は怪我はしても、また走ることは出来るし、歩くことは出来る。

平らな場所なら、馬は強い。でも、山を登るには、あまり向いては無い。


山の細工に、もっと力を入れようとは、考えた。

斬り合いだけが、闘いじゃない。

が、闘いはきっとある.

こちらに死人を出さずに、いかに撃退するか?

今度はわざと道の無い場所へ、来そうだから、そっにも落とし穴とか、仕掛けを考えよう。

何も考えずに、木を切る訳が無いじゃないか?

こちらが舐められるのは、ありがたい。

若い王子と、何だか知らないオッさんのペアだし。

付けいる隙は、まだまだある。


警戒を強化しつつ、他の穴掘りだの、マキビシもどき、上から落とす石の準備をなど。改めてやった。


そして、戴冠式の準備も。

だいたい戴冠式とは?何をやるのか?だけど、戴冠式が始まる前に女と言うほうが良いのか、後が良いのか?


この地位がはキリスト教は盛んではなく

教ゅちいさな,礼拝堂があるだけ。

式には近くの司祭に来て貰うらしい。


ルカ、エヴァ佳代の3人会議たと、戴冠式して、戴冠した人が王なんだから、先にしとくのが安全となった。

衣装は2種類?

嫌、上だけ同じで、下だけ、オーバースカートのみたいな、変えたら良くないか?となり。一致で上下に分かれた物を発注。ベールは必要.

着替えた後は、上はコルセットで締め上げて、佳代のブラを使うことに。


何故スカートが必要か?

洋風の仕立て屋は素朴な疑問を述べた。

難題が来た。

やっぱり結婚式にしたら、食べ物で汚したり下時に、花婿側に用意が必要とか、嘘八百を並べて、納得させた。

幸い、サファイアと、サイズはそう変わらない。

新郎はそっくりの双子だし、取り替えてもわからないぐらい。

この後、双子であることは、活躍はすることになる?


結果2組の結婚は一緒にする?

でも、ルカの結婚相手は、サファイアのはず。

いったいどうなる?


前日からの宿泊客で、城はごった返していた。

ウステバン家は、ゴールドより黄土色のような、上下にマントは赤。

ジャクソン家は、紫っぽいブルーで揃えている、

スティーグランド家は、太陽の色の赤、

ジャガー家は、ジャガー柄の、茶色の濃淡。

サザーランド家は、真っ白にボインのみ

赤や金色の、それぞれ正装。

サザーランドの白は客人が被った時の第二正装が白だけど、何故だ?



遡って1か月前、双子の兄のデビットは、馬を駆けて、密かに戻りルカの元へ来た。

旅の汚れで、乞食まがいのような、なりだっが、イケボは変わらなかった。

エヴァの制止も聞かず、真っ直ぐベッドに向かって、ルカを抱きしめた。

「ルカ、私の愛しい人よ、君はプリンスではなく、プリンセスなのだな。女なんだな」目を真っ直ぐに見てそう言っ。

ルカは思わず、うなづいた。

「旅の2年の間、ずっと思ってきた。もちろん好きなのは、遥かに前からだったけど。離れてみてよくわかった。ルカが男でも、女でも良い。愛しい人は君だけだ。男なら、君と結婚は無理でむ君のそばにいて、君に尽くすと決めて、戻ってきた。 サザーランドの跡継ぎは、ジャンに任せるとも決めた。君が女でも男でも、この身を捧げる。だから、そはにいさせて欲しい」ルカの手を握りながら、そう言った。


「他の女子と結婚してもですか?」

「もう、結婚だろうが、君と一緒に人生を送れたら、それで良い」そこまで言うとまたルカを抱きしめて、ふと周りを見た、

いたのはエヴァと、佳代だけだったが、2人はニコニコしている、

隣の洗面所からは、弟のジャンが出てきた。

ジャンは「いったい何ごと?」と聞いた、

エヴァが「お兄様が愛の告白を…」と、吹き出した。


「俺に色々文を出して来たじゃない?だから、ルカたちにはもう話したし、アニキが考えてた通り、ルカは女だったんだってさ」ジャンは笑いながら、俺も好きだったことは言ったけど、ルカはアニキが好きなんだって」そう言われて、ルカは顔を赤らめた。

「顔見てたら、わかることたし」

「が、この話はこのメンバーしか知らない。バレないようにしないとな」ジャンの声は大きくて、バレそうだけど。


「夜分にこのメンバーで集まって、何か用があったのか?」

「成り行きで、ルカは去年の夏に、サファイア姫と婚約した。だから、その後アニキが戻ってから、どうするかを考えてたのさ」

「何故?婚約など?」

「ウステバンはまだ、今ならこの国は狙えると考えて、仕掛けてくるから、同盟の絆を強くするに越したことはない。バリューからの申し出を断るのもな」

「じゃあ男のふりで、結婚するのか?」

「サファイアにはバレた。騒がれるのも面倒だから、事情をこっそりと話した。サファイアも、何となく女は気づいてたらしく。わかる人にわかるなら、もう潮時かも?」


「同盟は?どうなる?」

「サファイアは、密かに俺たち兄弟に好意があった。弟の俺とサファイアが結婚なら、俺は領地は出ないで良いし、今のまま、エバーリアを支えていける。今や特産物の無い、ジャガーたちより、ウチのチーズや肉は馬鹿売れしてるから。で、2人は2人で結婚しようかと」

「俺より先に?」

ジャンは真剣な顔で、

「ルカは結婚より、大事なことがある。まずは戴冠式をして、実際に王になること。それを確定させてから、女とバラシて、アニキと結婚するのが、1番。女だと先にバレたら、王位は渡せぬだの、ジャガーのところが、ウチと結婚させろだの、色々うるさいだろうから、全部まとめてやるか?を話し合ってたって話」

佳代が話し出した。


「どのみち結婚なんて、財産を分配するための都合の良い仕組みで、浮気だの他に目移りは、若いとまあある。ここらの貴族でも、愛人がいるのもたくさんいるみたいだし。でも、ルカの場合は話が違う。ここの国を何とかするために、結婚はある。国を建て直す、知恵と勇気と根性と、粘り強さが無いなら、ルカとの結婚は認められ無い。余計な口出ししたり、揉め事を起こすだけなら、結婚なんかしないほうが、お互いのためだから。男は尽くすってことが、わかって無いし、支えるってことも。自分の意見を押し通したがるし、女に目が眩んで、バカな決断もするから」

「カーヨーは男じゃないのかよ?」

「この際だから言うけど、私はおばちゃんだよ。男の祖父から始まって、弟の子も育てたから、よくわかってる。自分より相手を大切にして、譲れないならダメだね。ルカみたいな、国を救う使命のある人とはなおだめ。結婚するだけ邪魔だから、よーく考えてから、改めて結婚したいなら、改めて申し込みしな」

佳代の剣幕に、皆はたじろいだ。


触れは出てるから、城は準備で忙しい。

長らく使ってなかった馬車も、納屋から出して、色を塗り直し、綺麗にした。

まずは、サファイアを迎えに行き、戴冠式のパレードに、使えるように屋根は無い物だ。

雨の場合は、パレードは延期になる。

従者の服装に、食べ物まで、お金はかかる。

サザーランド公には、ひと芝居打って貰うことにした。

「馬鹿だけど、仕方ないから、諦めたと。事前に知らないは、通りそうにはなかったから、聞いたことにする」父はそう言った。


客は城の庭で、スティーグランド家提供の酒を飲み、サザーランドのチーズを食べる。

ジャクソン一家は飾り付けの花や、パンや果物を差し入れてくれた。

不服もある、ジャガー家は、そのテーブルを見て、かなり青ざめていた。

祝儀の代わりに、代々の宝石付きの剣を持参し、ルカに渡した.


戴冠式は、王冠が必要だから、王冠の宝石の殆どは旅費に消えたが、大きな石は、足がつくから、そのままある。

足りない部分がわかる場所は、ガラスの欠片でうまく埋めた。

近くで見ても、素人にはわからない。


マントにタイツ姿のルカは、司祭の前で、王冠を被せて貰い、大きな拍手が起こった。

レッドカーペットも、毛織り組合からの、贈り物だ。

街の人たちは、国にお金が無いことは、薄々ちゃんとわかっている。


国王になった後のスピーチも、相変わらずだった。

皆を飢えさせない。

国を踏み躙られない。

教育に力を尽くす。

皆が幸せを感じさせる、そんな国にしたいと改めて話した。


1度城に入り、これより結婚式を行うことが発表され、子供たちがファンファーレを、演奏した。

サファイア姫と、若者おそらくサザーランド家の男と共に現れた。

ルカはいつ、サザーランド家になったねか?などと、皆は噂している。

司祭の前まで来て、皆に微笑んだ。


続いて、ファンファーレが鳴り、別のカップルが出て来た。

顔を近くで見たものは、ビックリして「ルカ様だ!花嫁はルカ様にそっくりだ!」と口々に叫びだした。

ルカとデビットの2人だった。

前の2人以上に、にこやかで晴れやかな顔をしている。

「どう言うことだ!」ジャガー一家が騒ぎ出したが、ジャクソンや.スティーグランド家の者に宥められるさている。


司祭はます、出生日時に性別を改めた。

女性となっております。

他も一応確認して、お互いに気持ちがあるかを、尋ねられた。

ジャンは「姫を妻に出来るとは、この上なき幸せ」と述べた。

ルカの番が来る前に「本当に女性なのか、確かめたい!」とか、ミックが叫んでいる。

スティーグランド家の家長の。ボビーが、前に出て、「今朝医師と一緒に、確認して参りました。この方は女性ですし、証明書も、ここにあります」と述べた。

結婚式は、並行して進み、晴れて2組は夫婦となった。


国中は祝福してる。

ジャガーたちを除いて。

「俺は王も認めないし、結婚も認めない。もう1度会議で話し合うべき」とか、ずっと叫んでるから、警護隊に裏庭に連れ出されて、人のいない場所でしか、叫べなかった。


ルカはお姫様抱っこされながら、ぐるぐると回り、嬉しそうだ。

サファイアは、夫と抱き合いながら、ダンスをしている。

最後は、ジャクソン一家の5人兄弟が、歌って踊って、盛り上がった。


佳代は、これから、由美との通信は、どうするか?煙突側に小部屋を作って話すことになった。まだ難問はあるけど、今夜は考えないようにした。


が、昨日決めたことがある。

夫だから。話しはするし、意見は聞く。

でも、まだしばらく.国の危機が終わるまっは、国のことを決めるのは、変わらずこの3人だと言うこと。

仲間外れを、作らない3人だから.、


国を1番知っていて、噂に明るいエヴァ。

外から改善点がよく見えて、亀の甲より歳の功の、佳代。

斬新で柔軟性があるルカ。  

3人寄れば、文殊の知恵。

この3人は、2年半喧嘩したことも無い。

チームワークは、他が入ると乱れる。

寝室を別に設ける案は、既に着手してある。

暖炉と洗面所と、寝室の一部が佳代の部屋になる。階段め付けた。

ルカたちの洗面所は隣に作った。

佳代は、煙突だけは死守するしか無い。



    第一部  完







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

おじさんのフリしたおばさんとプリンスのフリしたプリンセスでこの国を救おう、何から始める? @Tokotoka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画