大魔法少女グゥマの悪魔の舌

🐺🔥🚇セレンとセシウム

大魔法少女グゥマの悪魔の舌

 八月のおわり頃。

 不老不死とされた大魔法少女グゥマが自らの魔法で死んだ。

 魔法少女一族では殺せなかった魔法少女。

 その魔法少女が、ついに亡くなったのである。

「ざまぁないなぁ」

「ああ」

 魔法少女一族の十五人は、邪魔者がいなくなって嬉しい気持ちだった。

 しかし、グゥマは魔法少女一族を陥れる罠を作っていた。


 それは、九月の初め頃。

 グゥマの遺言が二枚と魔法の紐で縛られた本が見つかったのだ。

 一枚目の遺言には、『我が一族それぞれにに2500000Gを渡す』。

 二枚目には、『魔法バトルの勝者に悪魔の舌のレシピをわたす』と書かれていた。

 どうやら、紐は魔法バトルで勝たないと解けないらしい。

 魔法少女一族は、魔法バトルの大会行うとにした。

 だがしかし。

「わたしは、パス!」

「あたいも!」

「オレも!」

「わたしも!」

「僕も!」

「オレも!」

「あたしも!」

「あたいも!」

「我も!」

「オレも!」

「あたしも!」

「わたしも!」

「わたしも!」

 いきなり、十三人の魔法少女が魔法バトルから逃げた。

 殺し合いに発展するのを恐れたのだろうか?

 みんな、怖がりながら大きな赤い家の前に集まっていく。

 残ったのは、野球の魔法少女トキノと鎧の魔法少女ハニ。

 二人は、バトルから逃げ遅れたため戦うことになった。

「大魔法少女よ力を与えよ」

「ウィッチホーーーーーーーーーム!」

 ブオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!

 黒いローブだった二人は、魔法で姿を変えた。

 トキノは、青い水着のような服とうさ耳のピンクのパーカー、黒いポニーテールをした爆乳の魔法少女。

 ハニは、小豆色のショートヘアーと藍色の水着のような服、焼き物ののような鎧ををした爆乳の魔法少女になった。

 しかし、二人は魔法ステッキを持っていない。

 トキノは野球のバット、ハニはローラースケートの変わったのである。

「それじゃあ、死ぬまで戦うかぁ!」

「ああ!」

 カチャッ! シウッ!

 魔法少女同士のバトルが始まった。

 最初に攻撃したのは、トキノ。

「木こり打法!」

 ガンッガンッガンッガンッ!

 ズキッ!

「グオッ!」

「ふふん!」

 トキノは、バットを何度も横に振った。

 しかし、ハニの鎧はとても固く、殴っている間にローラースケートで一蹴りされた。

「ぐはぁ…………キックだけでもすごい威力なのに、ローラースケートになると威力が増すなぁ」

「鎧の弱点を埋めた強力な武器だよ!」

「じゃあ、オレも本気を出そう!」

「ええ?!」

 トキノは、バットでゆっくり丸を描いた。

 すると、そこからうさ耳のモンスター娘が現れた。

 それは、黒いポニーテールと黒い耳と丸くて黒い尻尾、黒い水着のような服と青い和服をした爆乳のモンスター娘だった。

「新月姫、オレと共に戦おう!」

「はい!」

 タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ!

 トキノと新月姫は、一気にハニの所へ向かった。

「うりゃあ!」

 ガキンッ! 

「甘い!」

 バキンッ!

 「ぐおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」

 ハニは、トキノのノックを腕の小手で防ぐ。

 しかし、後ろから来る新月姫のノックは鎧を砕くほど威力だった。

「あぁぁぁぁぁぁぁ…………………………」

「よし、トドメだ!」

 ズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカズガズカ!

「ばはっ! あ゛あああ! あああ! あ゛あああ! うう………………」

 バタン…………………………

 ハニはトキノ達の五百回ぐらいのノックにより、背中が血だまりなった。

 これにより、トキノは悪魔の舌のレシピを獲得した。


 それから、一週間後。

 トキノは悪魔の舌をレシピ通り作った。

 ペタ………………

「ああ?」

 しかし、出来上がったのはこんにゃくだった。

「グゥマ様、秘密にしなくださいよ」

 トキノは、こんにゃくをステーキにしてハニの墓に持っていった。

「殺さなければ、一緒に食べられたのに…………このステーキを…………ステーキ…………ステーキを…………ぐう……………………ぶあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」


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