フロアタム
せうゆしお
第1話
春
桜が咲き、彩りが増える季節。
今日は、幸滝高校の入学式。
幸滝高校は、ちょっと偏差値が高めの高校。大学進学を考えている生徒が多く、それなりの進学実績を持っている学校だ。
『濃福 響』
幸滝高校の新入生。1年3組の生徒だ。
長い長い校長先生の話が行われている。
話の最中だが、あまり関係のない先輩方の中には、
少しうとうとしている人もいる。
入学式が終わり、各教室での顔合わせが始まった。
「それでは、自己紹介をしましょう。まずは、私から。私は、この1年3組の担任を務めます。『四美澤 菊美』と申します。」
「これから、よろしくお願いいたします。」
ザワザワ
クラスメイトがザワザワし始めた。さっき、先生が来るまで1部のクラスメイトの間で話題になっていたが、美人で人気のようだ。ちなみに俺もそう思う。
髪型は、ミディアム程。身長は、やや高めかな?…ん?そうでもないかもしれない。ん〜
目が丸くて大きく、くっきりしている。
女子の間でも話題になっている。
彼氏や婚約者はいるのだろうか?
「じゃ〜あ、質問ある人?」
「はーい!」
「はーい!」
「はーい!」
「お、じゃそこの君。えーと、田中さん」
「おっす、えーと、」
「彼氏はいますか?!」
「笑」(クラス内)
「もー、そんな質問?…実は〜…いません!」
「うおーー!!」(男子たち)
いないようだ。よかった(?)
「落ち着いて。はい、じゃあ次の質問。」
・
・
・
「じゃ〜あ、みんな自己紹介をしようか。」
「出席番号1番から1人ずつね。では、1番の田村さんから」
「はい。田村 賢也です。好きなことはゲーム、特にトワミラが好きです。… よろしくお願いします」
「パチパチパチパチ」(クラス内)
「はい、じゃ〜次!2番の○○さん」
・
・
・
「次!24番の濃福 響さん」
ついに来たか、高校生活第1の壁。"自己紹介"。
この自己紹介によって、クラス内での自分の第一印象が決まる。
「はい、濃福 響です。好きなことは、音楽。聞くことも好きです。よろしくお願いいたします。」
「パチパチパチパチ」(クラス内)
どうだったんだろー。短すぎたかな〜?んーーーー。
休み時間
「なあなあ君、俺田村。最近の曲では何聞いてる〜?」
「え、?あ〜えーと、○○ってバンドの〜…」
放課後
「なあ響!一緒に帰ろーぜ。」
「お、おう」
…
友達ができた。
フロアタム せうゆしお @Fujiharu4649
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