第5話
ベンチに腰をかけ天を仰ぐ。
両手で包み込んでいるホットコーヒーは、暖を取るには心許ないくらいの温度まで下がってしまい、自分がこの場に居る時間の長さをなんとなく感じる。
ポケットに入れている、図書室に入るタイミングでマナーモードに切り替えた端末が先程から何度も震えている。
確認しなくても相手や内容はだいたい察知できるから、わざわざそれを確かめることはしない。
なににも、誰にも、今この時間を邪魔をされたくない。
あぁ、いや、違う。
「あれ、月野くん。まだ帰ってなかったの?」
—————星野だけは、例外だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます