自白
何もないふりをしよう。笑って誤魔化して、受け流して、シワを作っていこう。そうすれば何も感じてないふりもできるのから、きっと傷ついてもないと勘違いができる。そうやって、きっと自分に反して生きていけば。
訂正をされなかった。口にしたこともなかったからかもしれないな、なんて半笑いが面に出る。後悔は星の数ほどあるし、宇宙並みに謎めいた感情が気持ちが、蠢く。
本当はそうであってほしくなかった。だけど誰も教えてくれなかったのに自分で身に付けろと、押し付けたのがレッテルなのかもしれない。
暇を持て余して身体のあちこちを傷つけている。生きていたいから、そんな単純な事ではなくて簡単なことでやってしまっている。ゆるゆると続けている呼吸もそんなもんだった。鬱屈とした日常に文句はないけれど、ただ、教えてほしかった。道徳でも倫理の授業でも結局は答えのない「優しさ」がテーマであって、自分への「優しさ」はどこにも載っていなかった。あのとき何を思っていたのか、クラスメイトの顔も意見も覚えてない。片隅に自分がいるだけにしか捉えられてなかった。人に打ち明けられるほど悲しい人でもなければ愛に満ちた人でもなかった。空っぽのまま、大人になっている自分は果たして本当に必要な尊い生物か、ここまできてしまうともう笑うしかなかった。
何かに成りたい訳でもなければ、こんな事をしたいということもどこかへ置いてきてしまった。そんな自分は果たして誰かの役に立てるのか。自分はもう一生自分と添い遂げなければならない。それだけが揺るがない現実なのであれば、先に愛持って優しくしなければいけないのは自分自身だ。なのに、そんな自分にさえ傷を付けて、否定して、拒絶をする。
分かっている、分かってはいる。だけど出来てないのが自分だから。
ねぇ、教えてよ。星の数はどれぐらいなのか、今日の月の形は何なのか、私はどう歩んだらいいのか。
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