モイラ

緋櫻

モイラ

カタカタ カタカタ

浮き沈みするモノクロのパネル

さながらピアノの鍵盤のように

あるいはわたしの気分のように


カタカタ カタカタ

音は止まず 規則的に響き続ける

かくあれかしと定められたように

意図は鉄鎖の如く絡みついている


カタカタ カタカタ

舞台で踊る マリオネット

誰が為に彼は舞う

それを知るのは わたしだけ


カタカタ カタカタカタカタ

ガタガタガタガタ ダダダダッ


「もういいや」


また一つ 世界が消えた

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モイラ 緋櫻 @NCUbungei

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