一人の女の処遇
全・回・復!!
「俺様!復活!!フッハハハハハハハハハ!!!」
「保健室では静かに!」
「すいません」
高らかに笑ったら先生に怒られた。ごもっとも。
「話を続けますが、二度とこんな目に合わないでいただきたい」
「どうもすみません」
「まったく、学院の風紀を正すという心意気は立派ですが、限度というものがありますよ」
「すいま・・・・今なんて?」
いま聞き捨てならない言葉聞こえたような??
「学院の風紀を正すという心意気――」
「なんですかそれ」
「え?」
「え?」
「「え??」」
なんだそれ。まるでヒーローみたいじゃないか。
「あのアマゾネスの暴力による風紀の乱れをどうにかするために立ち上がったのではないと?」
「なんですかそれ。俺はそんな正義のヒーローではないですよ。・・・似たようなことをやっただけで」
憧れることあれど、だが率先してやろうとは思わない。それがヒーロー。
「学院でもっぱらの噂ですよ」
「誰だ!広げた奴!!」
「保健室では静かに」
「すみません」
保険の先生がため息をつきながら話を続ける。
「まぁ、あなたがそう思ってなくても周りの人間はそう思うということです」
「それは・・・・そうですね」
「謙虚さが大切ですよ」
「威張り散らす意味あります?」
俺の発言に呆れた表情を浮かべる保険の先生
「あのアマゾネスを打ち破ったのです。それには大きな意味があるということを知りなさい」
「はい。すみません」
「決して威張り散らさないこと。いいですね」
スゲェ怖い顔をする先生。
「威張り散らしたらどうなるんですか?」
「医療費を二倍にし、そしてあなたを半身不随にします」
「怖え!!」
「保健室では静かに!!」
いや、今のはあんたが悪いだろ!!
☆
実質休学期間を終えた俺は最初に図書室に向かった。
向かう途中でスゲェひそひそ話される。
頼むから面と向かって話してくれ。マジでこそばゆい
図書室についたのでいつもの場所を陣取り、いくつかの本を集めて読み始める。
今日はやけに人が少ないな。なぜだろうか?
俺がいるからだったりしてハハハ・・・!!いかんいかん。謙虚だ謙虚。半身不随はさすがにまずい。
本を読み始めて数分。なんだか図書室の外が騒がしくなってきた。
なんだなんだ?人が本読んでんだから静かにしてほしいぜ、全く。
ちらりと騒ぎの方へ眼を向けると、そこにはアナトリアこっちに向かって走ってくるのが見えた。
なんだアナトリアか・・・・・アナトリア!?
なんで俺の方に向かって走ってくるんだよ!!
そんな疑問符を浮かべていると、アナトリアが俺近くまでやってきて、俺の後ろに隠れる。
「助かった!!」
「ちょっと待て。なんでお前がここにいるんだよ!!」
「助けて!!」
「マジで何事?」
俺の疑問はすぐに解決される。
アナトリアが走ってきた方向から学院長含むお偉いさんが団体で俺の方までやってきたからだ。
「アルデバラン君。悪いが、その子を寄越してくれないかね」
「ちょっと待ってください学院長。俺、事態が呑み込めてないので説明を求めます」
何がどうなってこうなってんだ??
「ん?ああ、悪い悪い。こちらも急いでたもので・・・・アナトリアの処遇が決まった」
「それで?」
「処刑することになった」
「は?」
What's!?
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