ようこそ妖怪のせかいへ 山寺のぼる
キミは妖怪を見たことがあるカナ?
え? 「そんなの見たことないよ」って? いやいや、夜トイレに行くとき、うしろからじっと視線を感じたことがあるだろう。あれはたぶん、壁のしみか、柱のきしみか、もしかすると……妖怪だ!
妖怪はむかしの本やむかし話の中だけにすんでいると思ったら大まちがいだ。ランドセルの中にまぎれこんでいるかもしれないし、給食の牛乳びんの底にかくれているかもしれない。ぼくなんか、この前ノートを開いたら、妖怪の足あとがついていてビックリしたくらいだ。
でも安心していい。妖怪は、怖いときもあるけれど、だいたいは人間をおもしろがっているだけなのだ。びっくりした顔を見たくて、わざと出てくることも多い。だから「こわいけどちょっと笑っちゃう」と、怖がりすぎないのが、妖怪と仲よくするコツなんだ。
これからこの本をめくると、いろんな妖怪が顔を出す。夜に読んだら、布団の足元が「トントン」と叩かれるかもしれない。でも、そっちをむいちゃだめだぞ。もしふりむいちゃったら……まあ、そのときはそのときだ!
さあ、それじゃあ一緒に妖怪の世界へ入っていこう。ぼくも、ちょっと遠くから見守っていることにするよ。
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