第1話
桜舞い散る春という季節は別れた出会いをもたらすという、いつもの日常が終わり始まるそういう転換点。
今年こそは今年こそはそんな思いを胸に秘めながら制服へ着替えてるのはこの俺〝
高校2年生、青春という言葉が一番似合うこんな時期に彼女が、彼女が欲しい!!!!!!!
そんな思いを胸に秘め続けてる。高校生として別に変な所はないはずだ!いいだろ彼女ぐらいいたって!!
「はぁー」
口から気づくと漏れていたため息に涙が出そうになる。中学時代の太っていた頃からは考えられないくらい痩せて、運動もできる方だし、勉強だって苦手科目含め平均8割は常に硬い、容姿も気を遣ってるし、損得勘定が多少あるとはいえ誰に対しても優しい。
マジでなんで彼女できないの……
中学時代からラブコメを読みこんな甘酸っぱい青春をと思ってたのに、、、
「凛にぃ、ふぁぁ〜、やっぱり起きてんじゃんママが朝ごはんだってぇ」
欠伸をかきながらノックもせず入ってきた妹〝
「ご飯なんだろ下行くぞ、」
「うぅ〜ん、だっこ」
「お前なぁもう中学3年生だろ」
「いいじゃん別にぃ」
「よくありません」
「ぶぅー高校入ってからそんなチャラチャラしてそんなに女に好かれたいの?私が凛にぃ大好きなんだからそれでいいじゃん」
「お前家族と恋人に対する好きはまるでちげぇからな!!見とけ高2になってクラス替えして今日初めての登校!!ここで可愛い子と絆を育み俺は今年こそ彼女を」
「じゃあ先に下いってるねぇ」
「おいきけよ!」
いつの間にか眠気が覚めたのか気づくとそのまま下に花凛は降りていった。
整えられた綺麗な黒髪に引き込まれるような真紅の瞳自分のそんな姿を鏡でもう一度見て両手で頬を叩く。
「今年こそは」
自分しかいない部屋で気づくとそんな一言をもう一度呟いていた。
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