第6話


〜〜〜♪


は「はい、タピオカミルクティー2つ、タピオカぶどうジュース1つです。」


「ありがとうございます!」


調理室で作られ、運ばれて来たタピオカをコップに入れて、飲み物を入れてお客さんに渡した。


結構反響があるようでいい感じに売れている。

椿は仕事せずにずっとウクレレを弾いて他の男子と喋ったり歌ったりしながら何となく片付けをしている。


少し前まで咲ちゃん達ギャルズと楽しそうに話していた。


「はるな、交代しよ!」


は「ありがとう!」


しばらく働いていたのを見かねたクラスの子が声をかけてくれて入れ替わった。


は「あー、疲れた〜。」


「はるな、お客さんいるから!あはは」


は「おっと失礼。」


空いている椅子に座って呟くと注意されました。


「椿ー!お前そろそろ働けー!」


椿「え。俺はこれが仕事じゃないの?」


「役割あるでしょうよ。」


椿「すみませーん。じゃあ、呼び込み行って来る。あ、はるなも行こうぜ。」


は「え。私今休憩になったんだけど。」


椿「あの下手くそなポスター持って宣伝しよ。」


は「失礼なやつだな、大切にしまってあるんだから。」


椿「あははは!失礼、画伯。」


仕方なくカバンからポスターを取り出すと椿がその辺にあった段ボールに貼った。


は「回ってくるね〜。」


「「はーい。」」


教室にいた人にそう言って教室を出た。


は「椿は宣伝係りなの?」


椿「うん、多分。」


は「まあ、人多かったしいっか。咲ちゃんとじゃなくて良かったの?」


椿「え?何、急に気遣ってくれて。どうしたの?」


は「いや、.....さっき話してるところ見て、これが恋か〜って思った。」


椿「あはははは!本当お前ウケるな〜。それを俺に言うのかよ。」


は「...え、椿は違うの?」


椿「んー...まあ、とりあえず、煇のところと土屋のところ行こ。働く時間一緒で行けないし。」


何だか流されていたけれども何も気に留めずに会話を続ける。


は「確かに。あ、拓也じゃん。」


少し先に拓也が...ん?背の低い女の子と手繋いで歩いている。


は「え?!」


朝、確かに他に回る人がいると言っていたような...。


椿「本当だ。拓也ー!」


拓「お〜、椿とはるなじゃん。何してんの?」


椿「煇のところ行くけど行く?あ、ごめん邪魔した?」


椿も、拓也が手を繋いでいることに気がついたらしい。

拓也は女の子にどうするか聞いていたけどその子は行きたいと言っていた。


拓「一緒でいい?彼女。」


は「彼女?!!!」


拓「そう。可愛いでしょ。」


「初めまして!」


か、可愛いけど!

嬉しそうに手を繋いでニコニコしているのを見ると、ちょっと恥ずかしい!!!


椿「あはははは、今はるな恋愛勉強中だから2人は刺激が強いって。」


「え?2人も付き合ってるの?!いいね!」


は「いや、違う違う。」


拓「え?!ついに煇と付き合った?!」


は「いや、それも違う、あんた声がでかい!」


拓「何だよ。」


椿「あははは、とりあえず行こ。」


拓也達を折り返しさせて煇の教室に向かった。

拓也も知ってるのか。


まあそれはそうか。椿と煇と拓也、同じ中学らしいけどめちゃめちゃ仲がいい。

しょっちゅう一緒にいるもんなと思い返す。


は「拓也って、彼女とかいたんだ。」


横を歩く椿に言った。


椿「拓也はいるだろ。」


は「え?!そうなの??!いないかと思ってたな〜。しかも手離さない...。」


椿「拓也はそーゆーやつだ。」


は「えー、意外。...付き合うって、みんなこうなるの????」


椿「あはははは!人それぞれだから。煇はきっと、はるなに合わせるよ。」


ちょっと驚いて聞くとすごく笑っていた。


は「.....たしかに。」


今日だって合わせてくれてる訳だしと思い返す。


椿「ちなみに、今日も一緒に帰るの?」


は「あ、うん。え、椿も暇ならちょっと一緒にダラダラしてから帰ろうよ。土屋今日予定あって帰っちゃうけど。」


椿「そうなの?まあ、良いけど、俺は正門で別れるよ?嫌じゃないんなら2人で帰ってあげて。」


は「...はい。なんか、昨日も勇気出して誘ってくれたのに悪いことしたな〜。」


椿「そうか?まあ素直に嫌なら嫌って言った方がいいよ。好きでも無い人からグイグイ来られても嫌じゃん。」


は「そういうもん?...明日、2人で回るの誘おうかと思ってたけど嫌ならやめた方がいいかなー?嫌なのかもよく分かんないけど。」


椿「えっ?!!いやいや、いいと思ったなら言ってあげて?!絶対喜ぶから!」


は「うーん。まあ帰りまで考える。」


椿「いや、言え!」


は「何なの?たった今嫌なら素直に言えって言ってたのに。」


椿「そうだけど、まさかそんなこと言うと思わなかった。え、一緒にライブ観にきてよ。2人で来ても変じゃないよそれなら。」


は「確かに。」


教室に着いて中に入ると席は埋まっていて煇は家族連れのお客さんとゲームをしているようだった。

誰に対しても穏やかで子供にも優しくしていた。


なぜこんな優しい人が、私を気に入ったのか。謎。


少し待って席が空いたので煇に声をかけた。


は「煇、来たよ〜!」


椿「おぉ。」


煇「お、ありがと!あれ?君たち仕事は?」


椿「あ、宣伝。タピオカよろしくお願いしまーす。」


拓「お願いしまーす!」


煇「ここでするな!」


あはははは


4人で席に座って、煇とそのクラスの人が1人同じ席について座った。


拓「さて、俺らゲーマーの腕の見せ所か!」


椿「コントローラーは?」


煇「そーゆーんじゃないわ。これは頭脳戦だ。俺がこの研ぎ澄まされた頭脳を駆使してボコボコにしてやるよ!」


は「舐めてもらっては困るな。ジャンケンだけは負けないんだから!」


煇「順番決めだけは負けないね。あははは!」


「あははは、みんな面白い!」


拓也の彼女は他校の人だったけど話しやすい人で、みんなでボードゲームを楽しみ、椿と煇の圧勝で終わりました。つまんな。


その後土屋のところに行ったのに土屋も同じようにサボって回りに行ったらしくていなかった。



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