クズ貴族なんだが裏では最強冒険者〜家を追放されて幼馴染の皇女を頼ったら〜
しはやに
追放。契約。
「き、来たぞ…スタンピードが…総員迎撃準備!!!」
「は!」
帝国の要塞に大量の魔物が押し寄せる。向かうは帝国国境にある要塞。
「来るぞ!!矢に魔法撃てる物は全て使って迎撃しろ!!この要塞が落ちたら侵略の隙を伺う王国が攻めてくるぞ!!死んでも守るんだ!!」
「「「「は!」」」」
かつて無いほどの脅威にそれは現れた…
「た、隊長、あ、あれを…見てください!!」
「なんだ?」
隊長は空を見上げるそこには黒いフードを顔を隠すように深く被った魔術師が飛んでいた。
「た、隊長!あ、あの方は…世界に5人しかいないSランク冒険者の"黒"です!!」
「なんだと?なぜ黒がここに?」
「知りませんが我々は助かったんです!!」
「静寂の世界」
全てが凍った。砦に向かって来ていた全ての魔物の群れが一瞬にして絶命し止まったのだ、たった一つの魔術で…
(これがSランク冒険者…)
「よし終わった…早く帰って寝よ…」
呆気に取られる騎士達を横目にSランク冒険者改アスベルク公爵家長男アルノルトは帰っていった。
Sランク冒険者。大陸最強にして最恐の者たち、個人で国を滅ぼせ個人で大陸を相手にできる者たち。その一人のSランク冒険者"黒"圧倒的殲滅力、圧倒的火力を誇る冒険者その正体は謎に包まれて居るがただ一つ言える事がある、それは"黒"を敵に回すなら国を敵に回す方が良いと言うことだけだ。
朝日が完全に昇りなんなら落ちて来た頃。
「お腹空いたから飯持って来て〜」
少し時間がたった頃執事がご飯を持って来る。
「お食事をお持ちしました…」
「ありがとう、そこに置いといて。」
「分かりました…それと当主様がお呼びです…」
「え?わかった…後で行くって言っといて?」
「…分かりました………」
アルノルトは執事が持って来たご飯をすぐに食べて当主の下に向かう。
「お呼びですか?」
「貴様は我が家の恥だ!!家門より追放する。貴様は……存在していなかったものとする!!」
「え?」
アルノルトは状況を理解できなかった
「追放?俺をですか?」
「そうだ!長男なのに引きこもり魔術の研究ばっかりしている、責務は弟のレオパルドに押し付ける貴様はこの家の恥だ!出ていけ!!」
「分かりました…」
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「そんな事があってさー、ちょっと部屋貸してくれない?」
「…」
白銀の長髪。ベットの上に腰をかけながら脚を組んでアルを見つめる。
美しく、凛とした佇まい。大人びた上品な雰囲気。彼女こそがカースルイア帝国第一皇女アマラ・フォン・カースルイア。
帝国の第一皇女であり、Sランク冒険者であり帝国最強の魔剣士でありアルノルトの幼馴染のアマラだった。
「でもね〜アル、追放された原因は貴方にもあるでしょ?」
「まぁまぁそれは置いといて、部屋貸してくれるの?」
「わかったわよ…」
アマラは仕方がないと言う顔をしながら頷く。
「後適度な役職くれない?」
「…何でもいいの?」
「うん。何でもいい、けど仕事はしないから…」
「分かってるわよ。じゃあちょっと待っててね?」
「わかった…俺寝とくは…ベット借りるね〜」
アルはアマラの了承も得ずにベットに横たわり眠りに落ちる。
アマラはそれを見てため息をつきながら急いで部屋を出ていく。
2時間後…
「水…」
アルの目が覚める。
「やっと起きたのね。じゃあこの契約にサインして?」
アマラが契約が書かれたスクロールをアルに渡す。
「ねむ…これにサインすればいいんだよね?」
「そうよ。このスクロールにサインしたら貴方は金も権力も全て手に入れる事ができるのもちろん仕事は無いは。」
「まじ?わかったサインする。」
アルは契約内容も見ずにスクロールにサインをする。
するとスクロールが光り部屋が光に包まれる。
「これで契約成立ね。契約を破棄する事はできないからね?」
「わかった…ところで契約の内容って何だったの?」
「そうね、簡単に言ったら私と結婚するだけね。」
「は?」
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