暖かい南風、砂浜に打ち寄せる波の音、土の匂いのするガジュマルの森、滝壺から舞い上がる水しぶきの冷気、そして目に赤き琉球の花々……
琉球の自然美の描写に、まるでそれらが目の前にあるかのように引き込まれました。五感で感じ取れる文章表現に、作者様の丁寧な感性を感じます。
そんな美しい島に、厄災が襲い掛かる。
カナトとユリハの二人は、この脅威から島を守ることができるのか───
自然とは美しいものでありながら、時として理不尽に荒れ狂うこともあります。神と呼ばれる存在もそうで、それは時に人間の感情では推し量れないような罰や災禍をもたらす存在でもある。
そうした理不尽に抗える力もまた、誰かを守りたい気持ちや愛したいという、人間の感情なのかもしれません。主人公の二人の絆に読後はそう思いました。
恋愛ファンタジーながらアクションシーンもありで、すごく読み応えがありました。オススメです!