特別寄稿「なぎさとあつこ」

クライングフリーマン

明日のために

 義姉妹


「大文字伝子が行く」(「大文字伝子の冒険」)のお話。

 何度か書きましたが、最初は「妻ホームズと夫ワトソン」のお話を進める予定でした。

 途中でDDコネクション(大文字伝子コネクション)の「先輩後輩達の探偵ごっこ」になり、無鉄砲な伝子が丸腰で反社の前に飛び出す、スリリングな展開でした。

 その助っ人として登場したのが、あつこであり、なぎさです。

 同じような登場の仕方をしたけれど、それでは個性が前に出ない、そこで、なぎさを{B}を標榜うる自衛隊員として特徴付けました。

 そのため、言葉使いも、あつこは基本的に女言葉であり、なぎさは男言葉であったり女言葉であったりします。

 やがて、3人は立場を越えて、「義侠心」で繋がります。

 愛宕を通じて彼女達を見て来た久保田誠警部補(後の、あつこの夫)から情報を得た久保田管理官が対テロ組織EITOの立ち上げに3人を起用します。

 伝子に対する「義理の姉妹」としての愛情が深まります。

 戸籍上の配偶者の姉妹ではなく、「きょうだい仁義」的な結びつきで、EITOの中枢になった二人。二人の副隊長の下に自衛隊、警察からの出向隊員が集まります。

 久保田管理官の見込み通り、自衛隊員でも警察官でもない伝子がトップに立つことで、組織はまとまります。

 こういう組織体系とかのプロットは、DDの頃は思いつかないことでした。

 やがて、男性警察官の奥さんである、女性警察官みちるが加入、個性ある後輩達が隊員として参加していきます。

 殉職者を3人、出しています。

 それぞれが苦難を乗り越え、強く、逞しくなっていきます。

 中津興信所、南部興信所、EITO大阪支部、夏目リサーチと連携して物語は進み、時にはコラボやクロスオーバーもします。

「義姉妹」は欲張りで我が儘な私の「お遊び」でもあります。

 現実の世界で、安倍晋三元総理の暗殺事件を経て、「侵略者への対抗」を小説に託すようになりました。

 時事ネタも盛り込みます。全体を通したバランスも考えます。

 なぎさは、来年、再婚して渡米、ケイトリンを産みます。(そして、「進め!健太郎」の世界へ)

 なぎさの替わりは、みちるが勤めます。

 あつこは、いずれ出世の為、勇退します。

 今、決めてあることは、それくらいです。

 先の事は分かりません。

 侵略者に本当に侵略されたら、私の小説も、もう意味がないかも知れませんね。

 耳が遠くなり聞こえづらくなっています。

 目もかすんでいることが多いです。

 持病は沢山あります。

 でも、まだまだ書き続けたい。

「クラウド」に残す為に。


 自分の存在を。


 ―完―


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特別寄稿「なぎさとあつこ」 クライングフリーマン @dansan01

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