第22話 花凛ちゃんへの報告と…
わたしが走って教室に戻るとまだそこに花凜ちゃんはいた
「あ 帰ってきた」
わたしを見るなり花凜ちゃんが声をかけてきてくれた
「ネオンちゃん鞄からなにから全部ほうっていっちゃうんだもん」
確かに…全部机の上に置いてってました…
「ごめん ありがとう花凜ちゃん ご心配おかけしました」
わたしは申し訳ないって思うと同時に自分の即行動を反省した
「それにしても早かったねネオンちゃん さすが陸上部だけのことはあるね」
くすくす笑ってくれてるだけの花凜ちゃんにほんと頭上がらないです
「で どうだった? 本条くん間に合った?」
「うん 追いついた OKだって 詳しくは明日話そうってなってる」
「よかった ありがとネオンちゃん」
ありがとうはわたしのセリフ だけど今それを言うとなんとなくややこしくなりそうな気がしてわたしは言えなかった
「じゃわたし帰るね 部活がんばってね」
「あ!途中まで一緒にいく!」
わたしは花凜ちゃんと一緒に教室を出た
部室へ向かう途中まで花凜ちゃんと歩いた
階段を降りながら花凜ちゃんが言った
「ネオンちゃん よかった」
「なにが?」
「うまく言えないけど ネオンちゃん変わった
なにのおかげかとかはわかんないけど でもきっと共感できてるんだと思う」
「わたしが? 共感??」
ちょっと花凜ちゃんの言葉が理解できなかった
「うまく言えないけど」
わたしの困惑した表情が花凜ちゃんにも伝わったみたいだった
「でも… いい感じだよ」
花凜ちゃんの言ってる意味がわかんなかった
だけど前にもそんなこと言ってた
男子嫌いなわたしのこと
きっとそのことと関係してんだろうな
「じゃあここで また明日 バイバイ」
あ ここまでだった 部室こっちだ
考えごとしてるといつの間にか時間過ぎるの早い
「うん また明日 バイバイ花凜ちゃん」
軽く手を振って花凜ちゃんと別れるとわたしは部室へ向かった
最近考えることたくさんあって大切なこと見落としてないか心配なる 次から次へ考えることが加わってホント頭の中いっぱい
それでもね 今までみたいに悲しくなるとか孤独になるとかどうしようもないことで泣きたくなるとかじゃない
今のわたしの考えることってほんとに考えること 考えなきゃいけないこと 悩みとかそういうんじゃないんよね
優先順位なんてつけられない 全て同時進行って感じでわたしの中に在って同時処理なんてできてない
なのに全部進んでる 正解も間違いもわかんないからわたしは全部真剣に向き合ってるつもり
全部いつか解決しちゃう日がくんのかな?
そしたらわたしどうなってんだろ…
とか言うたくさんのモヤモヤしたもんをいったんリセットするためにわたしは今日も全力で
走るぞぉーーーーーーっ!!!
そう心に決めて走り出す
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