車輪の医者
あるサナトリウム。麻薬はおろか眠剤すらくれない。ハリソン大統領の家系はひ孫まで皆殺しだ。あるサナトリウム。堕落したジャンキーは先生が暑いなと言うと走って窓を開ける。寒いと言えばさっさと窓を締める。「よし。君はいい患者だ。ヤクをやろう」一方じめじめして寒い部屋…あのクズ医者が!ヘロイン漬けの国旗なら拝んでやるよ!「人間は悪い動物だよ」俺は衰弱して身体を起こせなかった。そこで昼はネンブタールで眠った。夜はビールとマリファナとネンブタールでまた身体を横たえた。起きると着てる服が汗でぐっしょり。俺の禁断症状観察日記より…
まず禁断症状が始まると怠くてどうしようもなく、トイレに立つのも辛い。酷い憂鬱症。
本も読めないし、音楽など聞きたくない。
汗、寒気、交感神経過敏、不眠。ドラッグストア、売人の顔が浮かぶ。熔解炉が開いたり閉じたりする感覚。飯も食えない。女は気休めにはなる。この時に効くのはバルビツール
ベンゾジアゼピン。セソゴンならさらにいいだろう。しかしこれらの薬物も習慣性を持つため、麻薬中毒が治ったら、バルビツール中毒になっていたりする。一週間麻薬を抜けば禁断症状は治る。残るのは憂鬱症だ。この憂鬱症は禁断症状を繰り返す度に酷くなる。麻薬でドーパミンが出なくなるのだ。往々にしてヤク中は禁断症状中に自殺する。それほど苦しいのだ。この問題に取り組んでいるのは
イギリスのみ。イギリスは国が無料でヘロインを処方してくれる。
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