既にないものをなくし続ける

ファインダー歪んだレンズ越しに見た存在しないものを愛した


降り積もる不可視の灰を身の内に飼って燻る火を消せずいる


赤シートによって消した解答とブルーシートで隠した事実


遅すぎて午後の光が届かない部屋で彷徨うだけの指先


乾涸びた花束を抱きしめながら眠り続ける永遠に夜


スプーンの上の世界を生きている こぼれ落ちてく逆さまのまま


冷凍庫行きの最終列車まで列が途切れぬプラットホーム


崩れゆく鉄塔の下、声を上げ壊れたようにあなたは笑う


届かない腕を伸ばした先にある首をなくした向日葵の丘


くだらない痛みによって輪郭を確かめあったことも忘れて

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