ep.9 失踪の三剣
登場人物
二体の
しかし、である。
「…………」
何かの戦の様子が描かれていたような壁画は、ずたずたに斬り裂かれ、見る影もなくなっていた。
「
微笑を浮かせた王子喬は、手にした三剣に念を込めた。
三剣が共鳴したように奇妙な光を帯びた。
微光が放たれた三剣を再び地に置いた王子喬は、
三つの小さな布切れは、見る間に
「さあ、往っておいで」
三体の鐸飛はそれぞれ剣を掴み上げると、翼をはためかせ宙に浮いた。浮いたかと思えば、掴んだ剣諸共、すうっと消えてしまったのである。
冷笑を
地鳴りがした。それは次第に大きくなると、轟音と共に立っていられないほどの大きな揺れとなった。
灯りがまた弱くなった。
天井から落ちてきた岩石が讙を潰していた。
真っ暗になった。
もう一体の讙も天井から降ってきた岩石の下敷きになった。
暗闇と巨大な
その洞窟は、崩壊したようだった。
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