【記録資料】
【概要】
市民からの匿名通報。友人6名で集合写真を撮影したところ、現像後の写真に「見知らぬ人物」が映り込み、かつ画像データに異常が発生。通報者本人の姿が写真から消失する事態が発生した。
【詳細記録】
・通報者および友人6名は市内飲食店前でインスタントカメラによる記念撮影を実施。撮影者は店員であり、被写体は6名のみ。
・現像後、2枚目以降に「白装束様の人物」が端に出現。3枚目では通報者の背後に位置。
・当該人物は徐々に通報者の顔貌に類似していく傾向が認められる。
・通報者の端末に保存された写真ファイルはすべて「7.jpg」という名称に変化し、人物の位置が写真ごとに異なる状態となる。
・通報者が友人に画像を送信したところ、「通報者本人は最初から写っていない」と指摘され、代わりに“白装束の人物”が写っていた。
・通報者が確認した自身の待ち受け写真(6名)からも、本人が消失。
【所見】
当該案件は「数の禁忌」および「模倣の禁忌」に該当する可能性が高い。
特に、通報者が自身の姿を写真から喪失し、代替的に“七人目”が浸潤していく現象は、七理様の影響と推定される。
本件が進行すれば、通報者の「存在そのもの」が置換される危険性がある。
通報者本人とはその後連絡不能となり、所在は未確認。
【備考】
・写真データは受理時点で解析不能。すべて同一ファイル名となり保存不可。
・友人6名の証言は一致しており、撮影時には確かに通報者は存在していた。
・事案は市内の七理様伝承と強く結びついていると判断し、特別封緘記録に追記予定。
【市民生活課特別資料-●●市特別封緘記録5-】 ●●市役所市民生活課 @shimin_seikatsuka
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます