第8話 見つけたもの、そこにあったもの

「今日は二人が喧嘩して、大変だったんだよ!」

啓介は家に帰って晩御飯を食べている最中に今日遊んだ内容を家族に話しました。もしかすると少しばかり盛っていたかもしれませんが、そんなことは大したことではありません。目をキラキラさせて今日のことを語りました。

「それでね、僕は今日新種の植物を見つけたんだ!アイって名前なんだけどね、裏の森に生えてたんだ!」

啓介はズボンのポケットから、さっき3人で食べた実を取り出しました。ですが、座った拍子につぶれて中身が出ていました。

「あら、あんた、ズボン汚してるじゃないの。ちょうどいいからお風呂入ってきなさい。もうすぐ沸くでしょ。」

「もうっ!そんなことより話聞いてよ!新種だよ!大発見なの!」

「はいはい。それはすごいね。」

「お皿洗いながらの生返事はいらない!」

「ごめんごめん。で、その新種を食べたの?」

皿洗いを中断した母親が手を拭きながら啓介の横に座りました。

「うん。すっごくおいしかったよ!」

「そうなの。じゃあ今度お母さんも連れて行ってくれる?」

「いいよ!どうせなら今からでもいいよ!」

「ダメよ。夜に森に行ってはいけないって言ったでしょ。」

「やっぱりダメかー」

啓介はダメもとで頼んでみましたがダメでした。ガックリと肩を落とした啓介に母親はお風呂に入るように再び言いました。

「それじゃあ、お風呂に入ってらっしゃい。上がったらあんたのプリンを出しといてあげるから。」

「ほんとに!絶対だよ!忘れてたらゼッコーだから!」

お風呂場にダッシュする啓介。早くプリンが食べたくて仕方がないのでした。

〜〜〜〜〜

お風呂に入りながら啓介は今頃二人は何してるかな。と思いを巡らせていました。また喧嘩しているんだろうな。と結論づけました。お風呂から上がったら、プリンを食べながら明日何をして遊ぶか決めようと考えながら、啓介はゆっくりと湯船に浸かりました。そのあとは、明日はみんなに新種発表会をすると決めて、歯を磨いて。そうして啓介は、ありふれた1日を終えたのでした。

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