二人目のレンジャーは、?

「こ、これは」

大正くんも驚いている。まさか大正くんが赤レンジャー!

「ま、やってやるぜ!かかってこい!」

変身した大正くんは、先ほどと違って魔人と対等にやりあっている。

「お前の好きにはさせない!!」

赤レンジャーが繰り出す拳や蹴りは素早かった。私が入る隙もないくらい。

私も力になりたいと心で思った瞬間突然私の前に虹色のリボンつきの杖が現れた。

私は杖を取り、戦うことを決心し

「私も戦う!赤レンジャー!これを!」

私は杖をふって赤レンジャーに炎に包まれた指輪を渡す。赤レンジャーがそれに触れると剣になり

「フレイムフルーレ!情熱の願い!」

赤レンジャーが剣を相手に向かって突き刺すと魔人は倒れ、人に戻った。魔人を倒すと大正くんは元の姿に戻った。

「お、俺本当にヒーローになれたんだな!!」

と喜びをかみしめている。

「うん!あれこの指輪は?」

私は大正くんの中指にはまった指輪を見つめる。

「もしかしてこれが変身道具なんじゃね?」

と気楽に話す大正くん。私たちはひとまず平和になったことで笑いあっていると

私は寒気がし、突然後ろを振り向く。

「なにこの気配……」

「ん?どうした?」

と首をかしげる大正くん。さっきとても邪悪な気配をした人がこちらを見ていたような気がするんだけどな……。

「莉々!!」

と大声で私の名前を呼ぶ飛馬くんがこちらへ走ってきた。そういえばトイレに行くって言ったきり、飛馬くんのところに戻るの忘れてた……!

「心配したんだぞ!!」

と飛馬くんは言い、私を抱きしめた。

「ごめんね、魔人がいて……」

「ケガは!?なさそうだな……」

と飛馬くんは私の頭や背中をさすりながら心配している。

「お前は……」

ようやく飛馬くんは、大正くんがいることに気がつく。飛馬くんは、大正くんを少しにらむと私を姫抱っこし、その場を去った。






次の日いつも通りに学園に飛馬くんと向かうと正門で大正くんがいた。

「レンジャー部です!誰でも歓迎します!!」

と部活の宣伝をしていた。私は声をかけようとすると飛馬くんが私の前を遮り

「おい、朝からうるさい。しかもレンジャー部だと?笑わせるな、新しい部活を立ち上げるには、最低5人はと顧問の先生が必要だが?」

とフッと笑いながら言った。大正くんは

「大丈夫!俺と莉々がいるし、足りない人を見つけるのにも目星を付けている!」

と私はこの日勝手にレンジャー部に入れられてしまっていた。大正くんは、私の肩を掴んで笑っていると飛馬くんは

「莉々はレンジャー部になんか入らない、そうだろ?」

と私に目線を配ると

「え!?う、うん?」

となんとかごまかした。しかしそれでもあきらめない大正くんは、私を突然姫抱っこし

「悪いな、涼川。お前の彼女ちょっと借りるわ。」

とものすごい勢いでその場から逃げた。

「ちょ、なにして!」

「聞いてほしいことがあるんだよ!」

と興奮気味に大正くんは私の言葉を遮る。部室に着くとそこには6つのヒーロー像があった。しかしよく見てみると

「え?赤色?」

石化からなんと赤色のヒーロー像が出てきた。そしてほかのヒーロー像も今にも石化が解けそう。

「それともう一つ。今朝またあのテレビからヒーローがこんな手紙が……」

と大正くんに紙を渡され内容を見てみると

お前にはあと5人の仲間が現れる。ヒーローは一人でも成り立つが、お前にはあと5人という仲間がいる。だから学園レンジャーズと名乗るがいい。あと5人は、青、黄色、緑、ピンク、銀がいる。青は頭脳、黄色は感覚の鋭さ、緑は素早さ、ピンクは癒し、銀はカリスマ性、そして赤はリーダーシップ。仲間を見つけてこい!と書いてあった。

「ここから推測するに俺は青レンジャーズの候補を見つけてある!」

と大正くんは自信満々にそう語る。大正くんは、私をグラウンドに連れて行く。すると女子の歓声がすごい。

「二人目は、あいつだ!」

目線のほうを見るとサッカーボールを蹴ってシュートを決めた蒼井 冬弥あおい とうやくんがいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スクールレンジャーズ 明智 依毬 @moonlight52

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ