8月31日という、恐らく誰もが寂しさや憂鬱を感じたことがある日。友達に会えるのが嬉しいような、毎日忙しく動き回らなければいけないことが耐えられないような、そんな複雑な思いが秘められた日を題材にした物語。
スリルとホラーに重点を置いているというより、みんなが休み終わりに感じたであろう哀愁や孤独を、ホラーで大きく描きなおしているような面白さがありました。だからこそ、身近な事件のように感情移入して読めたのかもしれません。
主人公の姉妹は、夜鷹という生物の「存在を認めてはいけない」と言われて登校します。みんなが「存在してはいけない」と思っている存在がいて、何となく不吉な予感を抱いては居るんだけども、徹底的にソレを見ないようにしている。だけどただ見ないふりをするだけではどうしようも無くて、誰かが矢面に立って処理をしなければならない。
そういう、皆が知らない振りをして穏やかに生きるために、必要な裏の存在を描くのが好きなのかなと思いました。この方の作品『首を吊った人を降ろす仕事』でも、同じような題材が取られていたように思います。