水曜日、沈黙に咲く

静かな月曜日君の声だけ思い出しカップの冷めたさが苦しい

火曜日は既読がついて消えたまま夢にも出ない君が遠い夜よ

水曜日は雷雲が胸にとどまり君の言葉に焼かれた記憶

幕の裏側揺れる影誰かの光に照らされたい木曜日

金曜日は星を抱いて沈む海 静けさだけを胸に残して

波紋のように揺れながら胸の痛みを静かに溶かす土曜日

日曜日は風にまかせて葉を揺らす心もそっとほどけてほしい

月曜日に失くしたはずのその瞳街の雑踏ふとすれ違う

火曜日は微笑みながら一歩踏み出して叫びたかった胸を隠して

水曜日は冷たい風 頬を切るたび 歩み出す胸の奥には灯る小さな火