ちょっと嫌な部屋
占い館に、少し苦手な鑑定部屋があります。空気が重いです。
神経を研ぎ澄ませたら何が重くさせているのか分かると思うけど、分からないままでいたいので感じない様にしてます。
何か分かっても自分で解決できる事でないと、2度とこの部屋に入れなそうで、ハッキリさせたくないのです。
この日も、お客様が来るまではいつも通りゲームに興じてました。ゲームに飽きると手相の本を読んでました。手相は今でも人気で習得しておこうかなぁくらいの気持ちです。
入店時の部屋の掃除の時は気づかなかったのですが、黒い2段の棚と壁の間から黒い紐が見えたので棚を手前に引いてみました。棚は各部屋に小ぶりの物があり自分の荷物を入れてよいとされてます。
出てきたのはペンデュラムでした。天然石ではなく金メッキでした。メッキは少し剥がれてました。
すぐに事務所に持って行こうとしましたが、お客様来店の内線が鳴りペンデュラムを見えない様に棚の後ろに置き鑑定に入りました。
お客様がお帰りになると直ぐ棚を前に引きましたがペンデュラムは無くなってました。棚の荷物を全部出して持ち上げましたが見当たりません。
一応事務所に伝えようかと悩んでいる間に次のお客様の依頼が入り、その後も妻子がありながら部下の女性と恋愛したい等の濃度高めの鑑定が続き、帰る頃にはペンデュラムの事を忘れてました。
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