春倣い
右禄
春 倣い
凍傷と言い張る
長針の留め金の端を呑む
寂れた染色体を
雪の下は排気口にてたたらを踏み
紙魚すら游がぬ斉唱に退く
短針から滴る怨嗟を灌ぐ
小指刺す間違いを畏れど
猿滑るのは
そして挫いた幻聴に暁を識る
発条の説く御伽噺を
暗澹たる
盗り射ち墜とす弾劾の一は
三千を
勝手口に去る講談師の
散々たる
導火線を斬り落とした透徹の視線は
忸怩たる氷面、
機巧なく
倒れども口蓋が幾千世を飾り
北風に春を掲げるでしょう
春倣い 右禄 @Alba1000
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