第2話
ルルルルル。固定電話が鳴った。
「もしもし」と出る。陽気な女性な声で「東京ショッピングです。焙じ茶のお届けが滞ってる件ですが、運送会社で保管期限が本日までなのですが、配達先は間違いないでしょうか。」
「え?まだですか。先様はこの熱波で体調不良かもしれませんね。夏のこの時期は難しいんです。」
「あの、お客様より先様へご連絡くだされば幸いですが、可能でしょうか。」
「やってみますよ。では。」などと言ったと思うが、直後に先様へ電話すると「お煎茶が切れてしまった。あんた、報時茶を贈ってよこして。」と安芸言葉遣いで応答下さった。
夏休みで宿題 西ナルセ+元カフェ @ryouriten
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