君が殺した僕を、君が救うんだ
@Naraouka
第1話 「君が殺した僕を、君が救うんだ」
夜の交差点。赤信号を無視したトラックのヘッドライトが、世界を白く塗りつぶす。
その瞬間、僕の体は宙を舞い、時間が止まったように感じた。
──そして、目を覚ますと、僕は「高校二年の春」に立っていた。
信じられない。だって、僕は確かに二十四歳で死んだはずなのに。
しかも目の前には、当時の制服姿の彼女がいる。
佐倉未來。初恋で、最愛で、そして──僕を裏切った女。
なぜかはわからない。だが、僕に与えられた“最後のチャンス”は一つだけだ。
「探偵として自分の死の真相を暴け。
そして、彼女を愛するか、疑うか、選べ。」
未来を知る僕には、いくつか確信があった。
──僕を殺すのは、この彼女だ。
──だが、僕を救うのも、この彼女だ。
教室の窓際で笑う彼女を見ていると、胸が締めつけられる。
「君が僕を殺したんだろ?」と問いただしたい。
けれど「君をまだ愛してる」と告白したくてたまらない。
謎と恋が絡まり合う二度目の青春。
僕はもう一度、彼女と出会い、そして真相へとたどり着く。
――これは、“僕の死の謎”と“君との恋”を同時に解き明かす物語。
君が殺した僕を、君が救うんだ @Naraouka
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