第11話

食事の後、紅茶とレモンクッキーを楽しみながら、アマリリスの両親は穏やかに言った。


「とにかく考えすぎは良くない。悪いことは考えすぎると、もっと良くなくなくなくなるのだ」


アマリリスは眉をひそめながら尋ねる。

「どっちなの、それ?」


父親はにっこりと笑った。

「下手な考え休みに足らずってことだよ。良くない考えは考え続けると、良くない結果を生む。それはある意味、当然の話さ。だから良いこと、前向きなことを考えるには、一度それを断ち切る必要がある。つまり、楽しいことを考えていけばいいってことなんだ」


アマリリスはフララスに向かって微笑む。

「うちの両親は教会で牧師をしてるんだよね。だからこういうこと、恥ずかしくもなく自然に思ってるんだ、フララス」


フララスは小さく頷き、口を開く。

「確かに……嫌な話ばかり聞き続けてきたから、頭の中には嫌なことしか残っていないのかもしれません」


母親が優しく言った。

「それなら、とりあえずお風呂に入って、嫌なこと全部洗い流してしまえばいいのよ。今からお風呂の準備をするから、少し待っててね」


アマリリスは立ち上がり、フララスに手を差し伸べる。

「じゃあ、とりあえず部屋に行こうか、フララス」


フララスはその手を握り返し、静かに頷いた。

「はい」

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