浮気の証明

@shalabon

第1話 幸せな日々

「行ってきま~す。美月みづき、今日、フットサルの練習あるからちょっと遅くなる。明日、試合だからさ。」

 夫の修斗しゅうとが、ゴミをもったまま、玄関で声をかける。

「分かった。ご飯作って待ってる。」

私も、急いでキッチン周りを片付けて、職場に出勤する。

「おはようございます。」

「美月ちゃん、おはよう。昨日、仕上げてもらった、ショッピングモールのポスターのイラスト、評判よかったよ。」

「ありがとうございます。」

 私は小さな広告会社で、広告のイラストやカットを描いている。修斗とは結婚3年目。広告会社で働きだしてから出会った。


「つかれたぁ~。遅くなってごめん。」

「いいよ。お風呂、入って。明日に備えてトンカツ揚げちゃった。」

「やった。カツで、勝つぞ~。」

翌日の土曜日は、修斗の入っているフットサルチームの草大会。私は、修斗の友人の健太さんの奥さんや、後輩の大輔君の彼女たちと応援だ。


「勝ったぞ~。1勝3敗でビリから2番だけど。」

「おめでと~。カッコよかったよ。」

 いつものように、みんなで居酒屋で打ち上げ。

「今日は、みなさんお疲れさまでした。女性軍も応援、お弁当ありがとうございます。かんぱ~い。」

 チームメートのみなさんや奥様、彼女さんたちと楽しく過ごした。

 夜、修斗とベッドで抱き合った。

「美月、今日はありがとう。」

「修ちゃん、カッコよかったよ。」

「ノーゴールだからなぁ。次は決めるよ。そうだ、今度、2人でキャンプに行こうか。」

「ホント?でも。私、キャンプって初めてで。」

「大丈夫。全部俺が準備するから。」

修斗は唇を重ねてきた。幸福感で、その体にしがみついた。



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