第2話 モニカと妖精さん

 ある日。


「ケルス、ケルスゥ!」


「なんやの、おじょう?」


、いくのでつ!」


 ケルス、あきれてため息。


「お外に遊びはええけど、お部屋のお片づけはしたん?」


「してまてん!」


「胸張りなや、そんなん」


「いいのでつ!」


「何がやねん」


たんがしてくれるので!」


「なんやのん、それ?」


「おへや、モニカがいってかえってくると、いつもきれいになっているのでつ! たんがきっとしてくれているのでつ!」


「あー、まあ、それはなあ……」


たんのじゃましてはいけまてん!」


 ケルス、天を仰ぐ。

「うーん……」と、どういえばいいか考える。


「妖精さんはえらいなあ」


「えらいのでつ! モニカはいつも、だから、きれいなおへやにいられるのでつ!」


「そやなあ。けど、妖精さんの苦労も考えたげんとなあ」


「くろう?」


「せや。お嬢がくっちゃくちゃにした部屋、片づけんのたいへんやん」


「むうぅ……」


「お嬢、立派なお姫さまになるんやろう?」


 あい! と、元気に手を上げるモニカ。


「せやったら、お片づけくらい、自分でできるようにならなあかんなあ」


、できなくてもおひめたまでつ!」


「いや、まあ、そりゃそうやけどもやなあ……」


「モニカはモニカなので! モニカはモニカでおひめたまだから、これでいいのでつ!」


「もう、変な言い訳ばっかりしてからにぃ」


 ケルスのため息が深い。


「お嬢は姉ちゃんみたいになりたいんやろ?」


「あい! ねえたま、かっこいいのでつ! モニカ、おおきくなったら、ねえたまになるのでつ!」


「お嬢はお嬢ちゃうのん?」


「まちがえまちた! ねえたまのようにすてきなになるのでつ!」


「せやな。それやったら、お片づけのひとつくらい自分ででけんとあかんなあ」


「ねえたまもしまつか!」


「あの姉ちゃん、けっこう整理しとるで。見かけによらず」


「ねえたまのおへや、きれいでつ! ごほん、だいじにしてまつ!!」


「やろ? 自分の大事なもんは自分で整理しとんねやわ」


「ねえたまがやるなら、モニカもやるのでつ!」


「えらいえらい」


 がたごと。

 バタバタ。

 黙って見守るケルスでした。


「これでいいのでつ!」


「まあ、ええか。あとは妖精さんが何とかしてくれるやろ」


「じゃあ、にいくのでつ!」


「はいはい」


 モニカとケルスが元気よく、王城の庭へ駆けだした頃、モニカ付きのメイドがモニカの部屋へ。


「あら? 今日は……。フフ。でも、もうちょっとでしょうか? さて、今日もお掃除、お掃除」

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