第5話 手のひらに、図書館

図書館って、スマホの中にもあるのか。

なんていい時代だ!


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手のひらに、図書館

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素人のこんな偏狭な地の文章まで

ご賞味いただいている方にとっては

特に驚きもないかもしれない。


最近、電子図書館なるものが

各地で普及しているらしい。


なんていい時代なんだ!

…と自分がこのセリフを言う

日が来るなんて。

人生わからないものだなあ。


電子図書館とは、少し説明するなら

登録するだけで電子書籍が一定期間

だけ無料で読める、本当に紙の本が

電子の本に変わっただけのものだ。


そこまで感動するようなものか?

と思われるかもしれない。


だけど!きっと社会人の経験がある方

なら、分かってくれると思う。


あえて説明するとしたら…

ここで【図書館に通う】

という行為を分解してみるのが

いいかもしれない。


①図書館に行きたいと思う。

②図書館に行く準備をする。

③図書館に行く。

④図書館で本を選ぶ。

⑤図書館で本を借りる。

⑥本を読む。

⑦図書館に本を返す期間を考える。

⑧本をとにかく読む。

⑨図書館に本を返しに行こうと思う。

(②から繰り返す)


…これが社会人でできるわけがない!

そもそも開館時間に行けない!

返すまでに読み終わらない!

返しに行くことができない!


きっと同じ理由で図書館に

行きにくいという理由の人は

多いのではないか。


少し話は脱線するが、まだ都心に

済んでいた頃はよかったのだ。


図書館が21時まで開いている

のも珍しくない。

少し平日にガッツを持っていけば、

なんとか借りて返す、くらいの行動

はできる。


だけど日本のほとんど身近な地域の

図書館は、よくて18時までくらい

だろう。


だから、今はもう、図書館に通う

のは厳しいと思っていた。


その悲しみの暗雲に一条の光を差し入れて

くれたのが電子図書館だ。


登録も簡単で、Wi-Fi環境さえ整えば

後はもう、スマホをタップするだけだ。


唯一の欠点と言えば、やっぱり紙と

違って読み終わるまでの目算がつけ

られないところくらい?


調子に乗ってついつい止まらなく

なって、次の日はまあ酷い顔になる。


それでも、電子図書館が今の

私にたくさんの癒しをくれている。



手のひらに、図書館。

夢のような生活の毎日を

私は今、生きている。


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