カクヨム短歌賞1首部門 応募作品

高遠みかみ

カクヨム短歌賞1首部門 応募作品


停電がいのちの危機になる土地でスカートは翻る you too


すべてから遠い時間に配される魂用のビニール袋


「町とかにあるかもね」ってアル・カポネ途中でよぎって聞こえなかった


数年もすれば不死者となっていてきみは病気を楽しみにする


帝国の衰亡それはユーモラスなほど絶望と裁きに満ちて


ライターの火を守るとき人々の指はおのずと祈りのかたち


脱走兵特有の快楽を知るのは月光と睡眠薬だけだった


わたしたちの時を剥ぎ男系の家臣らは靴を揃えることを選んだ


盗むなら眼球だよとまっすぐな姿勢ではない姿勢で言った


ビッグマン(とても大きいひとのこと)建国記念の日に出会うから


デイヴィッド・ホックニーから手鏡を贈ってもらうという目標


マッサージ屋さんのマッサージをうける(たまにブラームスの運指だな)


もし羽が生えても道を歩くだろうやわな貝殻たずさえながら


時計屋のすべての針に感謝する お辞儀を百度する 腹を切る


こんな朝の時間にたくさんの海外のニュースをちゃんと翻訳して読み上げる人たちのこと

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カクヨム短歌賞1首部門 応募作品 高遠みかみ @hypersimura

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