第15話 竜の島
竜の島
位置 ハルピアから南に船で数日(風待ちなど無ければ)
東半分は竜のテリトリーで、狩り場とされている為、いつ狩られても不思議ではなく文句も言えない。
ただ竜に仕えるリザードマンや竜人の里がいくつか存在を許されている。
(竜翼の里、上龍鱗の里、下龍鱗の里、エルフの小さな集落もある。)
西半分はリザードマンや竜人に貸し与えられており、リザードマン三部族と竜人五家が統治している。
最大都市は北岸中央より、やや西にある港街の火蜥蜴の街
竜が任命する太守が治めていて、太守は竜の代理人として、外交や貿易についての大きな権限を有する。
(任期10年2期までの太守は権力と富が約束される地位)
ただ竜が自身で太守を選ぶ事は稀で、御前会議で三族五家の推薦した者を承認する事が殆どである。
御前会議は通常は年に一度開かれ、竜の御前で太守と三族五家の代表が話し合う。
この議事録が事実上の法として扱われる。
御前会議の議事録は文に纏められ公布されるので文字が読めれば法を理解する事は容易い。
例えば[貿易品は火蜥蜴の港を通し、その利益の1割は太守の物とする]と決まっている。
竜への税も、そこから納められるのだが、公船以外に独自の船で交易し(密貿易)、利益を誤魔化すなどは日常茶飯時の様だ。
竜は細かな実質的統治は太守とリザードマンや竜人に任せる方針らしいので、ある程度までなら放任している。
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