愛憎半ば。この部分は反面教師
前回の続き。
『ファイブスター物語』 永野護
これ、前回あえて開始日書かなかったんですがね。
今もKADOKAWAの『NewType』で連載されているものですが、なんと開始がですね
1986年4月号……
連載40年ですよ。なのに、発行された単行本は18巻。
おおおーーーい!になりません?いや、もう私もよくついていっていると思ってます。そもそも、初出時に立ち会えてないですからね、私。たぶん、3巻ぐらいからのファン。(わかる人だけわかって。映画からのファンだ)
この作者の方、連載を単行本化するときにがっつり連載を休む(=話が進まない)、途中でスピンアウトに夢中になって本編ほっぱらかし(=話が進まない)……
なんなら、スピンアウトに夢中になりすぎて、本編のほうでどうにも設定が気に食わなくなったようで、10年弱の沈黙を破り再開するときに、いきなり「設定変えます!」というとんでもないことさえ、されています。
よく初期のファン(私含む)が付いてきていると思います。同士に出会うと「よく私たち、ついてきているよねっ」というところから、まずオタクトークが始まる。
古参のオタクの間では、もう年表最後までたどり着くことはあきらめた。ひとまず、今の大戦を終わらせてくれ。
という切実な願いが語られるようになりました。
っていうのは、やっぱり作者も老いるからね!
ここ数年でいくつか、有名な漫画が作者の死去で絶筆になった連載漫画があると思いますが、あれが本当に現実になる恐ろしさを感じ始めています。
この方ではないですが、一番最初にこういうライトノベルにはまらせてくれた作者さんが死去されて、二つほどどうしても最後まで読みたかった!!!と思う続き物を残されている身なので、これは本当に身に染みて辛いのですよ。
本当にね、スピンオフはもうどうでもよい、過去作リブートなんてもうちょっと今の作品にけりが付いてからにして、とにかく寿命が尽きる前に話を終わらせて欲しい!
一ファンとしての切実な願いです。
よく冗談で、魔導大戦が終わるまではあの世に行けない。と家族に言ってますが、せめて、せめて、そこまでは描いていただきたい。と思うのです。
この経験から、「未完の大作」になる懸念は、読者にできるかぎり与えてはいけないのだなと思うようになりました。
なので、多分やろうと思えば、今書いている「水の国」の話は、もっと前からの繁栄から始めて、滅亡まで続けて一作品にしちゃおうと思えばできそうな気がします。
でもこれやったら、終わりがいつになるかわからない。私もあまり健康ではない病気のデパートみたいな体ですから(医療費がマジでばかにならないんだぜ)、途中でほっぽってこの世におさらばしてしまう可能性が否定できないのです。
であれば、終わりが管理できる長さで書いていき、全部読むと「精霊4氏族」と言う世界観の全貌が見える、というようにしていきたいという思いが強烈にあります。
実は、手元で完結してからでないと、恐ろしくてカクヨム上での連載が開始できないのですが、おそらくこのあたりに端を発していると思います。いま現在、小説は三作出していますが、連載真っ最中の一本も含め、すべて最後まで書ききって絶対終了ってなから連載開始しています。
本当。まじで。大好きなのに大好きと言い切れない。
愛憎半ばする、師匠のような作品へのたわごとでした。寿命が尽きる前に、本当に決着が見たい……
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