神に贈る裏切りの讃歌/神の胎

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プロローグ


 ——神は死んだ!


 …………。

 そう、神は死んだ。死んだんだ。

 時に敬虔を示し、時に祈念し、時に縋り、時に憎んだ——神は、死んだ。

 人間私たちの希望を、誠実さを、生への原動力を完膚なきまでに踏み躙り、現れた神の「存在」という圧力で潰した。

 今日もどこかで、悲鳴が帰依を嘲笑う。

 今日もどこかで、絶望が大きなを上げる。

 神が理性を失った怒った時、この世はどうなる……? そも、神など信じていない……?

 残念だけれど。今、神は存在し、そして理性を失った。私たちの望んでいた、審美の究極の象徴であったそんな神は、私たち人間じんかんに怒った。怒り、私たちの歪み存在是正勦滅しようと顕現した。最も人間が恐れる姿で。

 ツァラトゥストラをデノテーションで捉えた時、今、私たちのいるはその予言を的中させたことになる。私たちの信じていた「神の概念」は崩壊した。神は人間を救済する存在ではなく、明確な私たちの敵だった。

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