概要
さぁ、星の海へ出かけよう
目が覚めたら、知らない天井。
そして、すぐ横には——裸の、銀髪褐色、超絶美女。
おまけに耳は尖ってて、まるでファンタジーゲームから飛び出してきたようなダークエルフ。
……え、なんで俺も裸?
昨夜なにがあった!? いや、思い出せない! 俺の脳内放送倫理委員会がモザイクかけまくってて全然見えない!
しかも、彼女は超クールな戦士系美女……と思いきや、どうやらただの美女じゃないらしい。
この出会い(というか再会?)の裏には、禁術だの蘇生だの、前世での恋人関係だの、やたらスケールの大きい真相が隠されているとかいないとか。
でも当の本人——つまり俺は、記憶喪失で何もわからない!
剣と魔法、二つの月、そして少しばかりの羞恥心(と露出)。
世界の謎を解く鍵は、裸の目覚めから始まる——!
「……俺、
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- ★★★ Excellent!!!裸の目覚めから始まる異世界の混沌
冒頭の「——冷たい。」という簡潔な一行から、物語は読者を唐突に異世界へと連れ去る。目覚めた主人公が、裸のまま見知らぬ宿の一室で、しかもダークエルフの美女と同衾しているという大胆な導入。その不条理さは笑いを誘うが、同時に冷気や肌の感触を細かく描写することで、現実味のある緊張感を保っている。
特筆すべきは、主人公の思考の描き方だ。「俺の頭の中の放送倫理委員会」など、比喩的かつ軽妙な語りが随所に挿入され、シリアスとコミカルの狭間で読者を揺さぶる。窓を開けた瞬間に広がる街並みの描写も鮮やかで、二つの月が浮かぶ空、雑多な人種の行き交う石畳の通りといったイメージが瞬時に立ち上がる。視覚的情報の積み重ね…続きを読む