第6話 めざましモード
//SE 内蔵タイマーのメロディー
「バッテリー100% データ ヨミコミ カンリョウ。キドウシマス」
//SE ロボットが起動する音
// あくびする
「あー、よく寝た!」
「もう! チャージャーがお尻にくっついて離れなーい」
「えいっ! よし取れたぁー」
「カーテンを開けようっと」
//SE カーテンが開けられる音
「うわっ! 朝日が眩しい」
//SE 近づく足音
「あ・な・た。起きてください」
「むむむ。微動だにしない……」
(機械的アナウンス)
「カンガエチュウ。カンガエチュウ。カコリレキ ケンサクシマス」
「50デシベル ハンノウナシ」
「70デシベル ワズカニ ハンノウアリ」
「80デシベル オキル カノウセイ アリ」
(甘い声で)
「よし、きーめた」
(大きな声で)
「おー。きー。てー! 遅刻するぞー!」
「……」
「やった! 目が開いた! あと一歩」
「おー。きー。ろー!」
「……」
「起きた、起きた! きゃははは! ミーナ、うれしー!」
(いつもの声の大きさに戻って)
「朝から、テンション高すぎるって? ……喜びすぎ?」
「んもう! いいじゃないですかー」
「さ、顔を洗ってきてください。ミーナは、その間に朝食の準備しますね」
//SE 顔を洗う水の音
//SE キッチンで野菜を刻む音
//SE やかんのお湯が沸く音
「あなたー! ごはん用意できましたよー!」
「たくさん食べて、血糖値あげてください」
「あっ。サラダの玉ねぎスライス、きれいに除けてますね」
「夕飯の材料に使いましょうね」
「怒らないのか、ですって?」
「生の玉ねぎ、苦手なのを忘れていた、ワタシのミスです」
「ごめんなさい」
「加熱すれば、食べられるんですから、問題なしです」
//SE 内蔵タイマーのメロディー
「シュッパツ ジカン 10プンマエデス」
「あらいやだ。のんびり食べていられないわ」
「食器を片付けます」
//SE 食器を重ねる音
「まだ食べていたかった?」
「ダメですよー。……あ、トースト1枚ぐらいなら、いいですよ」
「でも、支度が先です。いそいでー!」
(小さい声。ひとりごと)
「もう、もっと早くにタイマーをセットしてくれれば、いいのに……」
(もとの声の大きさで)
「ううん。なんでもないでーす!」
「毎日、スリリングな朝を過ごせて、刺激的でうれしーの。うふふ」
「出発5分前でーす! 用意できましたね」
「ネクタイが、ちょっと曲がっています。ミーナが、直してあげる」
// 鼻をくんくんする
「ニオイ OK フカイニサセルカノウセイ ゼロ」
「昨日、お風呂に入っておいて、よかったね」
「あ! トースト食べる時間がない!」
「袋に入れますから、歩きながら食べてください」
//SE 玄関ドアが開く音
「いってらっしゃーい!」
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